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第3回森林・木材認証フォーラムの開催にあたって 諸塚村長 成 崎 孝 孜 ここ数年、景気回復といいながら、地域格差、所得格差など、庶民や地方には厳しい時代が続いています。特に国土の大部分を占めている山村集落では、高齢化もさることながら、主産業である木材価格の低迷もさらに深刻さを増しています。国土を守るべき森林は、その多くがビジョンを持てないまま、手入れされない森や植林されない山が急増し、マスコミに頻繁に取り上げられているように、国土の荒廃が深刻になっています。ここ数年台風災害なども重なり、山村だけでなく都市も含めた国土の保全、水質保全への不安は高まり、生活や防災上の危険性が叫ばれています。 一方で建築業界では、違法伐採対策などで輸入木材の規制が強化され、ここ数年で国産材にかなり重心を移しつつあります。しかし、需要が増えたにも関わらず、価格が輸入材より安く買いたたかれ、"安かろう、悪かろう"から抜け出せず、品質の良い国産材の安定供給がうまく行われていません。 こんな閉塞的な状況下ですが、山を守る責任を果たすことを山から宣言する森林認証制度が、諸塚村を含め、全国的に広がっています。さらに日本型の認証制度も始まっているようです。グリーン購入法など認証材の活用も認知され始め、外見だけで判断するのでなく、トレサビリティーや性能を重視することなど、ようやく木材業界にもユーザーを意識した流通への取り組みが注目されてきました。政策的には国主導で大規模流通に即した流通過程のシステムの変革が実践され、画期的な「新生産システム」の推進が期待されます。 諸塚村では、森林認証取得を契機に、山からの問題提起、情報発信をしていこうと、都市と山村が手を結ぶ「森林・木材認証フォーラム」を、昨年から開催しています。森林を守ることが証明された品質の良い木材を、木の家づくりの現場に届けようと、山と町が協力して実施されるものです。近隣の都市と山村だけでなく、全国から様々な方面からの参加があり、今後の林業のあり方に関して貴重な提言と大変な反響をいただいています。 第3回目の今回は、日本有数の森林資源を抱える耳川流域の中心地・宮崎県日向市で開催します。山の現状を理解しつつ、家づくりの視点も加味し、それをつなぐ手法として森林認証と新生産システムを取り上げます。持続可能な森づくりをしたい山村と、品質の良い国産材を使いたい都市がつながるシステムづくりの可能性を様々な視点から考えます。 この試みが、諸塚村はもとより、耳川流域の林産地、日本一のスギ生産地・宮崎県に、そして九州全体に、さらには全国の林業地の新しい取り組みのきっかけのひとつとなることを願っております。 |
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第 1 部 2月9日(金) プログラム 12:50 日向市駅集合 13:15 日向市東郷町 耳川広域森林組合本所 再造林放棄地現地見学 @宮崎県東臼杵郡美郷町 A宮崎県日向市東郷町
14:50 受 付 13:05 事例報告@
15:55 事例報告A
16:45 質疑応答・意見交換 17:00 閉 会 18:00 意見交換会・交流会 〜20:30
第 1 部 2月10日(土)
A「新生産システムの目指すもの」
【 昼 食 12:00〜13:00 】
13:00 パネルディスカッション
◆ 15:00 閉会 |
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<事例発表講師プロフィール> ★藤 掛 一 郎(ふじかけ いちろう) 1969年 福岡県生まれ ★佐々木 聡 子 (ささき さとこ) 1975年生まれ <基調講演講師プロフィール> ★小池 一三 (こいけ いちぞう) 1946年
京都市生まれ ★堺 正 紘(さかい まさひろ) 1940年 福岡県生まれ <パネリスト講師> ★山 田 壽 夫(やまだ ひさお) 1951年
熊本県人吉市生まれ ★佐 藤 宣 子(さとう のりこ) 1961年生まれ ★松 下 修(まつした おさむ) 1955年生まれ ★甲 斐 若 佐 (かい わかさ) 1955年諸塚村生まれ ★矢 房 孝 広(やぶさ たかひろ) 1962年諸塚村生まれ |