みやざき百山
諸 塚 山

 諸塚山は、古くから神山として旧高千穂郷の信仰の対象となっていた山で、諸塚村の名前はここからきています。諸塚村北部、高千穂町との境にあり、国道503号線の飯干峠から車で10分ほど上った六峰街道沿いに登山口があります。
 山頂に十数基の円墳があると言われ、それが「諸塚(多くの塚=墳墓)」と言う山名の由来で、諸塚村のシンボルと言えます。別名大白山とも、山尾根に七つの峰があるため七ツ山とも言います。山上の諸塚神社の祭神は二十八柱と大変多く、しかも天孫降臨以前の天神七代の祖神十三柱も含まれます。このような高天原時代の神を全部祭ったお宮はほかに例がないそうです。
 筑豊・英彦山、霧島・高千穂峰と並び、古くからの修験道の道場のひとつで、霊山と崇められていました。江戸時代の豊後・賀来飛霞の著「高千穂採薬記」でも信仰深い山であると記されています。

 登山道が整備されていて、登山口から1時間ほどで頂上に着きます。途中のいくつかの展望スポットからは、天気がよければ祖母山、阿蘇などがパノラマで見ることが出来ます。山頂付近にはブナの原生林、登山口周辺にはアケボノツツジが見られ、ゴールデンウィークには多くの見学の方が訪れ、諸塚山周辺に渋滞が起こるほどです。

 毎年3月第1日曜日に「日本一早い山開き」として、「諸塚山山開き」のイベントが行われていますが、早春のまだ雪も見られる中、九州各地から登山愛好家たちが約2000人も集まります。H17年3月の第20回山開きでは、記念事業が実施されました。

諸塚山遥拝堂 諸塚元宮

標高 1341.6m