ボランティア365(1年間ボランティア計画)
 

人生八十分の一の寄り道 感動・感激・感謝の一年

   2代目:八木祐子さん(平成11年4月〜平成12年3月)

 昨年の四月末に諸塚に来てあっという間に一年(正確には十か月)が過ぎました。これほど月日が流れるのが早いと感じたことはありません。諸塚に来る前、「山だから何もないだろう。お年寄りばかりで寂しい村なのだろう。」そんなふうに思っていました。

 しかし、諸塚で過ごさせてもらい、そんなイメージとは違い、若い人も多く、とても活気があり驚きました。もろっこはうす、菌床椎茸施設、ねんりんピック、健康相談、子牛セリ市、そば刈り、なば採りなど様々な所で、人と出会いいろいろな経験をさせていただきました。どこの場所に行ってもみなさんに優しく親切にしていただきました。

 諸塚に来る前は、ボランティアに行くのだから困っている人の役に立とう、何かをしようと思っていたのに、私は何もできず、みなさんに助けられ支えられてきました。地域の方々と接して、優しさ、思いやりが伝わってきて自分まで優しくなったように思います。ボランティアとはいろいろな所で新しい人と出会い、ふれあう場でもあり、優しさや思いやりが伝わってくる場でもあるということを学びました。ボランティアって特別なことをすることではなく、日常生活のどこにでもあることだと思いました。

 一年間ボランティアのキャッチフレーズに「人生八十分の一の寄り道」というのがあります。少し寄り道してみようと思ったつもりが、一生忘れられない貴重な一年になりました。学んだことを忘れずに思いやりのある心と優しい気持ちで接することと、どんなときでも笑顔を忘れずにいきたいと思います。本当にありがとうございました。

諸塚村広報誌「もろつか」平成12年3月号より