FSC森林認証材を使った身近な木工品の普及を図るコンテストの第2回。
最優秀賞 |
「RORO」 二俣曉徳(鹿児島市)
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諸塚木材加工センターの規格品をキット化して出来た長いすです。 |
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優秀賞 |
組み立て式チェア 古賀光男・石井敏明(福岡市) |
佳作 |
Open Closet 布目和也(仙台市) |
ブックエンド 小椋清市(熊本県西原村) |
諸塚木札ストラップ 古賀光男・廣瀬はるみ(福岡市) |
★審査委員構成
審査委員長:観光協会長
審査委員:諸塚村森林認証研究会役員、宮崎県工業技術センター鳥田和彦氏
合計 11名
★審査の方法
@審査手順:各作品は、審査中はすべて匿名とする。展示している作品を採点表に沿って全審査委員11名が、各自独自に審査し、その後、その採点を事務局で集計し、採点結果を基に全員による審議を行い、上位点数の作品の中から入賞作品を決定。
A審査委員持ち点:○5点△3点×0点の3段階とする。
B採点基準:高級木工品ではなく、村産材のスギ、ヒノキを材料とした身近に扱える作品であること、そして実際普及する可能性があること。スケッチの場合実現可能な物であること。
★採点講評 (事務局)
この木工品コンテストは、FSC森林認証取得を記念して始まり、今回が2回目です。告知不足で出品数が心配されましたが、今回も多くの作品が全国から集まり、昨年以上にレベルの高い審査となりました。
実物の力作も多くありましたが、遠方からの応募が多いと言うこともあり、スケッチ作品も多く出され、「身近なものを木にする」という思いの伝わる良い作品が多くありました。
厳正な審査の結果、鹿児島市二俣暁徳様の「RORO」が最優秀作品に選ばれました。スギの規格製品で簡単に作れるパーツを使って簡単に組み立てできる点と、シンプルなデザインが評価されました。審査時点ではグラフィック写真と詳細な組み立て説明書の応募でしたが、ご自身でも実物を作って使われているそうです。表彰式では、諸塚村内の工務店さんがつくったものを展示することになります。
優秀賞は、福岡市の古賀光男様の「組み立て式チェア」でした。組み立て式という点とデザイン的にも良いため審査員の評価点は高かったのですが、組み立て方のもう一工夫が必要なこと、もう少し大きい方が使いやすかったのではという指摘がありました。
同じく宮崎市パラダイス様の「諸塚木札ストラップ」は、最終仕上げに特殊な機械が必要で、村内での制作は難しいため佳作にとどまりましたが、その手軽さとかわいらしさから、非常に高い評価点を集めました。スケッチ作品では仙台市布目和也様の「Open
Closet」も、ちょっとしたアイデアをシンプルで洗練されたデザインで活かしている事を評価されました。もう一つの佳作、熊本市小椋清市様の「ブックエンド」は、審査員の評価点はそれほど高くありませんでしたが、その異色のデザインと素朴さが決め手になりました。
入賞作品以外でも、技術的には高レベルですが、もう一歩アイデアがあればというものも多く、非常に審査が難しいところでした。
最後に、多くの方々のご協力をいただき、今回のコンテストが有意義なものになったことに感謝を申し上げ、審査総評とします。
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