しいたけと健康

健康を維持し、病気を予防する「しいたけ」の効きめ。
●血行を良くするしいたけの働きは疲労回復に特効があり、タバコの害を防ぎ二日酔いを残さないと言われています。
●しいたけのビタミンでスタミナがつき、顔のシミやクマ、吹き出物など美容効果をもたらすと言われています。
●ウイルス退治に役立つしいたけの成分・レンナチン。(風邪・水ぼうそう・癌の予防)
●コレステロールを下げる成分を持つしいたけ。(高血圧腎疾患・胆石・胃酸過多・胃かいよう・糖尿病・冷え症・不眠症・便秘に)
●ビタミン類を多く含む優れた菌食。(くる病・貧血・角膜炎・皮膚病・アレルギーに)


しいたけが美味しいわけ
しいたけの中には味と香りの物質がたくさん含まれています。生しいたけを10時間ぐらいかけて45〜65度に徐々に温度を上げ、含まれている85%ぐらいの水分を13%ぐらいまで減らして、干ししいたけを作るのですが、その課程で水分が減るだけでなく約10時間ぐらいの間にしいたけの中で化学変化が起こって、アデニル酸、グアニル酸、ウルジル酸などの香りの物質がたくさんできてきます。ですから、干ししいたけは生しいたけよりかなり味や香りが強く、中華料理では干ししいたけを主体に使ってうま味を出しているということになります。

しいたけの選び方
生しいたけでは…
肉厚で大きさの割に重たくないもの。反対に大きさの割に重く水っぽいものはおいしくありません。
裏返してみてひだがきれいにそろっているもの、あまり開き切っていないものがおいしくてよいしいたけです。
干ししいたけでは…
生しいたけの見分け方と同様で、そのほか、あまり薄いもの、傘の欠けているもの、色が黒ずんでいるものを避けます

しいたけ料理を作る前に
しいたけの栄養や有効物質は、どんこでもこうしんでもだいたい同じ、また生しいたけ、干ししいたけでも同じで、傘も軸も変わりありません。ただし、干ししいたけの戻し汁は捨てないで必ず使うこと。生しいたけはそのまま用いるので問題ありませんが、干ししいたけの場合は戻した汁を捨てずに、煮汁にしたり、スープにしたり、みそ汁、すましのだし汁に加えて必ず使うようにしましょう。なぜなら、エリタデニンやビタミンなど、しいたけの大切な成分が戻し汁に溶出していますから、それを捨ててしまってはしいたけの効果が半減することになります。また、干ししいたけを一晩水につけた戻し汁を毎朝そのまま飲むということも、血圧安定やコレステロールを減らすうえに非常に役立ちます。特に煮立てる必要もなく、そのまま飲んでもかまいません。ときには飲むと体がかゆくなるという体質の人もありますが、その場合は煮立てて飲んだり、飲む量を少量から初めてだんだん慣らしていくようにするとよいでしょう。

1.しいたけどんぶり(4人前)
●干ししいたけ8枚●卵4個●三つ葉少々
●だし汁(だし汁1カップ・みりん大さじ3杯・砂糖大さじ1杯・しょうゆ大さじ3杯)●ごはん(ごんぶり8分目)4杯
作り方
(1)干ししいたけはもどして、軸をとり3mm幅に切る。
(2)三つ葉は3cmくらいに切っておく。
(3)だし汁の材料を合わせてなべに入れ、一煮立ちさせ、しいたけを入れて煮る。
(4)卵を割りほぐして(3)へ流し入れ、8分どおり煮えたら三つ葉を入れて火を止める。
(5)どんぶりにごはんを盛り、(4)の具をのせる。

2.干ししいたけの照焼き(4人前)
●干ししいたけ12枚●砂糖大さじ3杯●みりん大さじ1杯
●しょうゆ大さじ2と1/2●科学調味料少々
作り方
(1)干ししいたけは、きれいに洗って柔らかくもどし、石づきを切り、戻し汁はこしておく。
(2)なべにしいたけを入れ、戻し汁がかぶるくらいに加える。中火で2〜3分煮、上に浮くあわ・あくをていねいにすくいとる。
(3)砂糖・みりんを加え、落とし蓋をしてさらに3〜4分弱火で煮る。しょうゆを入れて落とし蓋をし、弱火で煮汁がほとんどなくなるまで煮る。

3.しいたけのバター焼き(4人前)
●生しいたけ中20枚●バター大さじ3杯●ポン酢
●大根おろし●塩、こしょう少々
作り方
(1)しいたけをさっと洗って石づきをとり、水気を切っておく
(2)フライパンにバターをとかし、しいたけを入れていため、塩、こしょうで味をととのえ、大根おろしを添えポン酢をかける。

4.しいたけのえびしんじょ揚げ(4人前)
●生しいたけ(干したものでもよい)中20枚●えび400g
●かたくり粉大さじ2〜3杯●卵白1個分●塩少々
作り方
(1)しいたけは軸を切り、傘の裏の部分にかたくり粉をつける。
(2)えびは殻と背わたををとり、包丁の背でたたいた後、すり鉢ですり、塩で調味し、卵白、かたくり粉をまぜる。(3)しいたけの裏側に(2)をへらでこんもりと盛るようにのせ、しいたけの端までいっぱいになるようびっちりつけて、盛ったところにかたくり粉を薄くまぶす。
(4)揚げ油を熱し、(3)を入れて揚げる。

5.しいたけの軸のきんぴら(5人前)
●しいたけの軸150g●にんじん50g●ごま油大さじ2杯
●酒大さじ2杯●みりん大さじ1杯●しょうゆ大さじ1と1/2杯●七味とうがらし少々
作り方
(1)しいたけの軸は石づきをとり、こまかく手で裂く。
(2)にんじんは皮をむいて、しいたけと同じくらいの千切りにする。
(3)フライパンに油を熱して、裂いたしいたけの軸と、にんじんを入れていため、酒、みりん、しょうゆで調味し、最後に七味とうがらしを振る。

6.空也蒸し(4人前)
●とうふ1丁●卵汁(卵3個・だし汁2カップ・みりん、しょうゆ各小さじ1杯・塩少々)●生しいたけ小4枚●三つ葉少々●だし汁(だし汁カップ1と1/2杯・砂糖大さじ1杯・しょうゆ大さじ2杯・かたくり粉大さじ1杯)
作り方
(1)とうふは4丁に切り、茶わん蒸しの器4個に入れ、よく合わせておいた卵汁を、それぞれとうふが少し見えるぐらいに注ぎ入れる。
(2)しいたけは軸をとり、だし汁に塩少々を入れた中でさっと煮ておく。三つ葉はお湯をくぐらせておく。
(3)湯気を立てた蒸し器の中へ、(1)の器を入れ弱火にして12〜15分蒸す。
(4)蒸し上がったら、合わせただし汁を煮た立てて注ぎ入れ、しいたけと三つ葉を添える。

7.しいたけと鶏のピラフ(4人前)
●米3カップ●干ししいたけ中6枚●鶏手肉100g●玉ねぎ1/2個●スープ3と1/2カップ●グリーンピース少々●サラダ油、バター各大さじ2杯
作り方
(1)米は炊く1時間前に洗って、ざるにあげておく。しいたけはもどしておく。
(2)玉ねぎはみじん切りにし、鶏肉としいたけは1cm角に切る。
(3)なべにサラダ油、バター各大さじ1杯を熱して、(2)の具をいためる。
(4)米を残りのサラダ油とバターでいためる。
(5)炊飯器に米と具を移し、スープ、ケチャップ、塩をまぜて加え、炊く。
(6)炊き上がってよく蒸れてから、グリンピースを加えてまぜる。

8.コーンフレークス揚げ(4人前)
●生しいたけ8枚●コーンフレークス1/2カップ●小麦粉大さじ1杯●卵白1個分●揚げ油
作り方
(1)生しいたけは洗って軸をとり、水気をふきとっておく。
(2)しいたけに小麦粉をつけ、卵白をくぐらせ、コーンフレークスを傘の両面にまぶしつける。
(3)揚げ油を170度くらいに熱し、(2)を入れて揚げます。

9.しいたけととうふのいため物(4人前)
●とうふ1丁●サラダ油大さじ1と1/2杯●干ししいたけ6枚●たけのこ50g●スープ1カップ●塩小さじ1/4杯●砂糖小さじ1杯●しょうゆ大さじ2杯●かたくり粉小さじ1/2杯
●水小さじ1杯
作り方
(1)しいたけはもどし、大きくそぎ切りにし、たけのこは縦に長さ7cmの薄切りにする。
(2)とうふは厚さ1cm、一辺3cmの色紙に切り、ふきんをしいた盆ざるにのせて水気を切り、なべに油を熱して少し色づく程度にさっと焼く。
(3)中華なべに油を入れて、(1)をいため、スープを入れてしばらく煮、(2)を加え、塩、砂糖、しょうゆで調味する。煮立ったら、水ときのかたくり粉を加えてとろみをつけ、火を止める。

10.中華風精進いため(4人前)
●グリーンアスパラガス200g●にんじん50g●たけのこ100g●干ししいたけ大4枚●ねぎ5cm●あら切りしょうが小さじ1/3杯●サラダ油大さじ4杯●スープ1/4カップ●清酒大さじ1杯●砂糖小さじ2/3杯強●塩小さじ1/2杯●しょうゆ大さじ1杯●かたくり粉小さじ1/2杯●水小さじ1杯●ごま油小さじ1/2杯
作り方
(1)アスパラガスは根元のかたい部分は皮をむき、4〜5分ゆでて水にとり、6〜7cmの長さに切って水気を切っておく。
(2)にんじんは長さ5cmの短冊に切り、さっとゆでる。
(3)たけのこは縦半分に切り、さらに縦に薄く切る。
(4)しいたけはもどし、軸をとって厚めの千切りにする。
(5)中華なべに油を熱し、あら切りのねぎとしょうがをいため、たけのこ、しいたけ、にんじん、アスパラガスの順にいためてスープを加え、清酒、砂糖、塩、しょうゆを合わせておいたものを調味し、水とかたくり粉でとじて、ごま油を回し入れる。