「諸塚でやま学校しよう!」
第64回 2006年4月
 まちむら応縁倶楽部のエコツアー 
 平成18年4月生の第64回実習科目は、春の山菜採りをメインにアケボノツツジと祭り参加をサブに密度の濃い内容でした。

 時々小雨の降るあいにくの天気で、4名キャンセルが出ましたが、雨にもめげない15名の参加がありました。
 最初は、梅の木集落の観音祭りに参加しました。由緒正しい観音様と神社のお参りをした後、なおらいは雨のため集会所での開催でした。真っ昼間からいきなり小さな集落の祭りへの参加ではどうかなと心配しましたが、昔ながらの和気あいあいの祭りの雰囲気に、恒例のご詠歌も披露され、参加された方もとても喜んでいました。地元も「えらいな人じゃ。知らん人ばっかりじゃが」とビックリしていましたが、地元がとても段取り良く受入していただき助かりました。次の予定があり3時には残念ながら祭りを中座し、七ツ山本村へ向かいました。

 本村に着いてからは、まずタケノコ掘りです。後藤富子さんの案内と受講生Yさんの実演指導のあと、山の中に入って見つけた人から掘り始めました。傾斜のきつい山の斜面で、しかも小雨の降る中皆さん悪戦苦闘していましたが、だんだん慣れてきて夢中になり、結構たくさん採れていました。小学生のS君も一人で立派なタケノコを掘り出して得意そうでした。
 5時近くまでタケノコ掘りをした後、藤屋に移動して夕食つくりです。メニューは、タケノコと鶏肉の甘煮と山菜の天ぷらでしたが、受講生の皆さんが藤屋のまわりからウドやヨモギ、ノビル、藤の花などを調達してきて、いつも"料理長"をお願いするSさんの絶妙の揚げ具合もあってとても豪華な夕食になりました。

 交流会には地元七ツ山公民館から副館長さん始めたくさん立ち寄っていただき、盛り上がりました。ちょっと時間オーバー気味でしたが、囲炉裏端談義に花が咲きました。

 2日目は前日の雨も上がり良い天気になりました。朝食のあと片付けをして、浄土真宗浄覚寺で小川希迪前住職から、講話をしていただきました。小学生のS君は「初めて本物のお坊さんを見た。」と感慨深げでした。

 まずは、立派な作りのお堂の内部に皆さん感心され、静かで落ち着くような雰囲気を味わっていました。小川前住職からはお寺の歴史からはじまり、人が生き物の命を頂かなければ生きていけないこと、子どもに愛情を注ぐことの大切さなど、約1時間にわたりご講話いただきました。話の後は、ヨモギのマヨネーズ和えなどもごちそうになり、最後は希望者に鐘まで突かせていただき、皆さん満足された様子でお寺を後にしました。

 次に向かったのは諸塚山で、アケボノツツジ鑑賞と登山をしました。登山道入口の駐車場には、日曜ということで、県内外からの観光客の車で一杯でした。アケボノツツジは5部咲きの状況で、濃いピンク色の花を鑑賞することができました。少し霧が出ている中でしたが、それが幻想的な光景を創っていました。「よそのよりか色が濃いね。」という観光客のことばも聞かれました。

 登山は、参加者の帰りの時間の関係もあり、5合目で引き返しました。高地の涼しい空気の中、昨夜体調をこわした、やま学校のマスコットH君も少し元気になり、お父さん達と、きつい5合目まで登りました。下山後は緑地広場で、七ツ山婦人加工グループ手作りのお弁当を食べました。豊富な山の食材を使ったお弁当に皆さん舌鼓を打っていました。

 昼食後は七ツ山に戻り、昨日掘った竹の子を、七ツ山婦人加工グループの皆さんが茹でて頂いたのを受け取り、お土産の味噌や柚子コショウなどを買って解散しました。

 参加者の皆さんお互いに、「お元気で、気を付けて。」「また会いましょう。」と声を掛け合いながらお別れしていました。やま学校で知り合った方が多いのですが、他人という感じでなく、同じ体験をしたことでなのか、親戚のようなやりとりになっているのを見て、少しうれしくなりました。今の世の中、となりの人でも他人になりがちですが、袖振り合うも他生の縁が堂々といえる諸塚です。今年度も諸塚村と皆さんのご縁をつなぐ「やま学校」をよろしくお願いいたします。

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