「諸塚でやま学校しよう!」
第51回 2004年7月
 まちむら応縁倶楽部のエコツアー 
 平成16年7月生の第51回実習科目は、大豆の作付と天然ウナギ捕り、川魚料理講座、そして幻の源流探検と昆虫採集という盛りだくさんの内容でした。宮崎県内はもとより、遠くは山口県、福岡県もあわせて17名の受講生でした。

1日目:このところ暑い毎日が続いていましたが、太陽に時折雲がかかり多少は作業がしやすい天気でした。

 まず大豆の作付けです。飯干地区の西田利生さんの畑をお借りしました。広さは約4アールで傾斜のある、山間地によくある畑です。あらかじめ地元の方々に草取りと耕し方をお願いしておいて、当日は、山崎武さんをはじめ寿会(敬老会のことです)の方の指導を受けながら鍬で畝をつくり、大豆の種を蒔く作業をしました。夏の日差しに乾いた土は、鍬を入れると土埃が上がります。鍬を入れたあとに大豆を3粒ずつ30センチおきに蒔き、その上に土をかぶせていきました。

 初めは予定していた時間内に終わるか少し心配でしたが、大人はもとより、3才2名と、小1,小3が1名ずつ計4名のお子さんも、皆一生懸命作業したので、あっと言う間に作業を終了しました。それどころかだいぶ時間が余ったので、鳥よけのあみを畑に掛けることにしました。大豆の芽が出たときにカラスや鳩が芽を食べてしまうのを防ぐための網です。全員で網の端を持ち畑全体に広がり、切ってきた竹の竿の先に網を掛けて大豆畑での作業を終了しました。

 次に飯干地区の公民館でウナギ捕りの仕掛けの作り方を教わりました。教えて頂いたのは地元の名人、甲斐和実さん甲斐謙二さん(兄弟ではありません、念のため)山本岳志さんの3人です。6号のテグスに鯉釣りなどに使う針を付けました。ここで重要なのは針をしっかり結ぶこと、ウナギは力が強いので、針にかかっても結びが緩いと、針を糸から外して逃げてしまうからです。針から30〜40pのところにおもり(石でも可)を付け、おもりから1メートル50センチ位のところに木片を付けて出来上がりです。木片は上に石を載せてで重しをするためです。

 下準備を終えて、いよいよ仕掛けです。その夜は新月でウナギ漁には最良とされる夜、みんな期待に胸を膨らませ、3グループに分かれて公民館横の、橋の上と下に別れて川の中に仕掛けをしました。しかけのついでに、川ノリを採ってきた人もいました。それも石灰岩質の山のきれいな川があればこその楽しみです。

 次は今回の宿泊所、民宿「福朗」に移動して川魚料理教室。鮎は既に内臓を出した物を頂いたので、謙二さん和実さんに教えて頂き、えのは(山女魚)の内臓を出して粗塩を付けて焼く前の状態にする作業です。

 ご主人自作の立派なバーベキューの台が民宿の外に完成していたので、そこで魚を焼き、地元の方達も一緒に交流会で盛り上がりました。中には深夜過ぎまで熱心に交流した方達もいたようでした…。

2日目:ウナギの仕掛けを見に行くので、早朝6時半に公民館で待ち合わせでしたが、待ちきれずに1時間以上前に起きていた人もいたようです。何せその日の昼がかかってます(2重の意味で)。

 みんな自分の仕掛けを川から上げますが、なかなか掛かっているのがありません。去年の釣果が1匹だったので、今年もダメかと思っていたとき、受講生の藤掛夫人の仕掛けに掛かっているのを発見。小型ではありますが、「あまり期待出来んかなー」と指導者が言っていた場所でしたので、お見事です。

 橋から下のポイントはそれ1匹でしたが、それより期待が持てると言われていた、橋から上流のグループを待ちます。すると、なんと2匹もウナギを下げて来て今年は去年の3倍、計3匹掛かっていました。しかも、針を持って行かれたのが3つ程あり、やはり結び方が甘かったのだということです。もったいない。

 万が一を考えて、謙二さんに3匹譲ってもらっていたのと、地元の甲斐功さんの捕った大人の手首程の太さの巨大ウナギ1匹で、昼食分は確保できました。ウナギは朝食をつくっている間に全てさばいてしまい、昼焼くだけにしておきました。

 朝食後に源流体験として、飯干渓谷を散策しました。国道503号線から「白土々呂の滝」の歩道に入ると、紅葉の巨木がそびえる森の散歩道です。諸塚にいればどこでも森林浴ですが、そこはまたひと味違った雰囲気があり、いかにも「森の中」というたたずまいです。道を進むと森の奥の滝、白土々呂の滝に遭遇しました。岩場を登るため、全員は滝の下まで行けませんでしたが、それでもそれぞれ水の側で涼をとることが出来ました。

 クワガタ取りも試みましたが、既に暑くなっていたため地面に潜っていたであろうということと、手近な場所に良い木がなかったため残念ながら見つけることは出来ませんでした。

 福朗に戻ってからはウナギ焼き。炎天下の中炭火で焼きました。養殖ものとはひと味もふた味も違う飯干どれのウナギに皆舌鼓を打っていました。食後片付けをして福朗の玄関前で全員の記念写真を撮り再会を祈りながら解散しました。お疲れ様でした。

※民宿の利用を快く承諾して頂き、運営に多大なるご協力を頂いた「福朗」の甲斐忠夫さん、健次郎さんに感謝します。

平成16年7月18日(日)〜7月19日(祭) 実施 受講生17名

子供も大人も、地元も、受講生もみんなで大豆を植えます!
ウナギの仕掛けの講座。講師の甲斐和美さんは、
やま学校「ウナギ講座」の教授です!
出来た仕掛を、渓流の狙いをつけたところにセットします
夕食はアユとヤマメの塩焼きです
見事に収穫がありました!
源流体験はマイナスイオンがいっぱいです!
僕もウナギのさばき方を覚えよう!
巨大ウナギの蒲焼です!
またお会いしましょう!

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諸塚村企画課 しいたけの館21
TEL 0982-65-0178