諸塚の発電所とダム
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住友財閥の水利権獲得によって、１９２０年代には耳川のダム建設が本格化しました。１９２９年に隣村の西郷ダム・西郷発電所とが完成し、さらに１９３１年には諸塚村の入口に山須原ダムが完成しました。 そして、諸塚村中心部に塚原にダムと発電所が着工されたのが、１９３５年でした。３年後の１９３８年に完成したこの塚原ダムは、九州山地の奥地に建設されたにもかかわらず、当時高さ､体積など日本最大級のダムでした。国際的にも最新技術で施工されたもので、土木業界では有名な歴史的ダムです。当時の世界最先端であるアメリカのボルダーダムの技術を導入しましたが、資材はすべて国産を使っていて、さながらコンクリート材料の開発や機械による施工など先端技術の実験場だったそうです。 また、驚くことにセメントや砂、鉄筋はもとより、食料なども４０ｋｍも離れた延岡から索道（ロープウェイ）で運んでいたそうで、今でも地元の語り草です。この索道は、戦後アーチ式ダムで有名な椎葉ダム建設（昭和３１年）のときにも使われました。 塚原発電所は、ダムと同時に建設され、ダムと同じ１９３８年に完成しました。現在では、塚原ダムだけでなく、七ツ山川の宮の元ダムと弓木堰堤からも取水しています。 塚原ダムは、日本土木学会の近代土木遺産の最高Ａランクに評価認定されていて、平成１６年１月には国の登録文化財に指定されることが決まりました。 ちなみに、このダムと発電所の工事によって、諸塚村には大量の人口流入があって、昭和１２年で人口は８,９３０人となりましたが、これは戦前戦後最高の記録となっています。
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諸塚村内の主なダム
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諸塚村内の発電所
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参考：
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「諸塚村史」（諸塚村編纂） |
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