”九州のまちと山々を結ぶ”を掲げる「九州森林フォーラム」の第3回目は、諸塚村で開催します。 後継者不足、過疎化等様々な要因により、全国の森は放棄林が拡がり荒廃が進んでいます。一方、町の家づくりは、シックハウス、欠陥住宅などの問題を抱え混迷し、現代社会は少年犯罪や自殺者の増加など負の循環に陥っています。 我々の住む九州では、森は生活と密着し、悠久の昔から人々と密接な関係を営んできており、まだその森林文化が残る地域が数多くあります。また町の家づくりも豊かな森林資源を活かした地域材による木の家づくりが各地で行なわれ始め、小さな活動ではありますが地道な運動を広げつつあります。 環境の世紀といわれる今、山と町がネットワークを結ぶことで、モノだけでなく、新しい情報の流通がつくられ、生活の中で地域資源を生かすことが、森を守ることにつながることが理解されるようになってきています。 森林の問題は、決して他人事ではなく、健全なコミュニティーの育成は自分達に課せられた課題なのではないでしょうか。私たちは、環境を守り、自然と共生する森林文化を伝承し、森の恵みを大切に生かすことで、地球にも人に優しい家づくりが実現し、持続可能な人に優しい社会が醸成されることを期待しています。 このたび、九州の山と町が共に手を結んだNPO法人「九州森林ネットワーク」の設立と、諸塚村が世界的な基準で森を守るFSC森林認証を取得することを記念して行なわれるものです。 テーマを「森林資源の有効活用〜山と街をつなぐ手法」として、森づくりに悩む自治体、森林組合、山を守ろうという林業家、そして水源の森づくりの取り組みや木の家づくりを実践する方など、九州各地の山や町からの参加者を募り、ネットワークによって連携し、貴重な地域の森林資源を生かす21世紀のまちづくりと森づくりの可能性を探ります。
|