森林認証制度研究会
A Reserch Society
for Forest Certification Systems

FSC森林認証本審査会in諸塚村

 諸塚村の森林が世界的な森林認証システムであるFSC森林認証の本審査会が行なわれました。

 春の予備審査も行なった審査機関鰍rGSジャパンの厳しい審査が4日間にわたって行なわれました。その結果、いくつかの指摘事項と観察事項はありましたが、概ね問題はなく、むしろ異例の評価すべき事項という高い評価もいただいた上で、認証所得のための本部への推薦を受けることになりました。

報告事項

日程 平成16年8月3日(火)〜6日(金)
プログラム
3日

(火)

 

 

 

 

09:00 開会 オープニングミーティング
     審査の目的及び内容の説明

09:30〜12:00 
文書(システム)審査 事務所内でサイトの選定、マニュアル等文書類のチェック及びインタビュー

13:00〜14:20 
混交林(カヤ、ケヤキ植林地)、湧水地
定点モニタリング予定地、黒岳登山広場
紋原集落、福寿草自生地
村有林(伐採、植林現場、生産者インタビュー)

16:00〜17:00 書類(システム)審査
4日

(水)



08:30〜12:00 現地調査・インタビュー
ウッドピア受託事業(森林管理):井戸地区下刈り現場
石原バル椎茸団地、(個人施業:帯状複層林)
ウッドピア受託事業(道路管理)

13:00〜15:50 現地調査・インタビュー
森林組合作業班現場:小原谷下刈り現場
             :南川間伐現場
伐採業者作業現場:南川全伐現場

16:00〜17:00 書類(システム)審査
5日

(木)



08:30〜12:00 諸塚小学校学習林:原内地区
   棚田:ひょうたん田
シイタケ栽培現場:「森の国しいたけ団地」
長期育成循環施業林:池の窪複層林
繁殖牛林間放牧地:浅薮地区
森林組合作業班現場:真弓岳間伐現場

13:00〜17:00 書類(システム)審査
6日

(金)



08:30〜12:00  書類(システム)審査
13:00〜14:00 諸塚村森林認証研究会環境委員会
14:30〜15:30 クロージングミーティング
審査結果報告メモ
1.審査結果
今回の本審査を通し、特に大きな問題は発見されませんでしたので、
審査チームは、申請者である諸塚村殿を
FSC森林認証・グループ認証
の審査登録へ向け推薦する。

2.審査結果の詳細

指摘事項(不適合及び観察事項)は下記の通りである。
(1)重大な不適合事項
特に発見されませんでした。
(2)軽微な不適合事項
原則6 規準6.4 渓流沿いバッファーゾーンおよび天然林(クヌギ・ナラの萌芽林を除く)の保護について森林管理・経営計画に明記されていませんでした。
原則10 規準10.3 最大皆伐面積について森林管理・経営計画に明記されていませんでした。
(3)評価すべき観察事項
@ 森林資源及び高密道路網が、住民により積極的に管理されている点は評価されます。
A 林間放牧など新しい森林施業に積極的に取り組み、林業の作業効率改善等に努められている点は評価されます。
B (自治)公民館制度を活用し、森林所有者へのFSC紹介及びグループメンバーの加入手続きを行なったことにより、予備審査から本審査までの準備期間で、対象面積が約倍増したことは評価されます。
C 森林からの生産物を地域内で加工及び産直住宅の取り組みなどを通して、地域経済及び住民の森林に対する意識の向上に貢献している点は評価されます。
D 林業従事者の後継者不足に対して、ウッドピア諸塚を設立するなど、具体的対策を行なっている点は評価されます。
(観察事項省略)

 


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