食べられるきのこ 10選
エノキタケ 榎茸
エノキタケ(榎茸) キシメジ科
時  期:晩秋から春
発生場所:ブナ、コナラなど広葉樹の枯れ木、切り株に多く群生します。
形  態:傘は、直径3〜10p程度最初は球形ですが、だんだん平らになり、最後は反り返るくらいになります。表面は粘りけがあって、湿気があがるとそれが強くなります。市販のエノキダケは、暗いところでもやし状につくられていますので、白くて傘が非常に小さいですが、天然のものは、黄褐色から茶褐色で、大きな傘を持っています。
料 理:独特の香りがあり、風味がすばらしい。歯ざわりが良くて、だしも良く出ますので、鍋物、汁物に最適です。中華スープやオムレツなど中華・洋風料理にも良くあいます。

キクラゲ 木耳
キクラゲ(木耳) キクラゲ科
時  期:4〜6月、8〜9月
発生場所:ブナ、コナラなど広葉樹の枯れ木、切り株、枯れ枝に多く群生します。北方性です。
形  態:傘は、直径3〜6p程度で、耳型または茶碗型、円盤型をしたゼラチン質で柔らかいキノコです。傘は、暗褐色から黒褐色で、裏面は密毛に覆われています。乾燥すると収縮して小さく、堅くなりますが、水の漬けると元に戻ります。
料 理:風味に癖がなく、こくのある旨みが出るため、中華料理の炒め物や煮物でよく使われます。シャキッとした歯ざわりが良いため、酢の物やお吸い物にも良く合います。取りたてのものに、さっと湯どおしして冷やし、ワサビや芥子で食べると、またおいしい。

キヌガサタケ 衣笠茸
キヌガサタケ(衣笠茸) スッポンタケ科
時  期:6〜7月の梅雨時、9月
発生場所:竹林や広葉樹林などの地上に群生または散生する。
形  態:最初は直径3〜5p程度の白い卵形で、成熟すると皮が破けて、粘りけのあるグレバ(胞子のついた粘液)のある暗褐色の頭部と柄が伸び始めて、レース状の白い菌網(マント)が下に垂れてきます。2〜3時間で伸びきり、半日ほどで縮んで倒れます。柄は長さ10〜20pになります。その優雅さからキノコの女王と言われます。
料  理:臭いの強いグレバをマントにつけないようにきれいに洗い流して乾燥させて使います。中華スープによく使われ、こってりとした旨みとシャリシャリした独特の歯ざわりが楽しめます。

コウタケ 香茸
コウタケ(香茸) イボタケ科
時  期:9〜10月
発生場所:クヌギ、ナラなどの広葉樹林やアカマツ混じりの雑木林の林内地上に群生または散生します。
形  態:傘は、直径10〜25p程度で、最初は淡灰褐色で、だんだん濃褐色になり、乾燥すると黒褐色に変わります。表面を尖ったささくれが覆って中央がくぼんだロート型のキノコです。柄は10〜20p程度になります。独特の強い芳香を放つ珍しいキノコで、乾燥するほど香りが増しますが、それが名前の由来です。
料  理:やや苦みがありますが、歯切れが良く、特有の香りを生かした料理が好まれます。乾燥した方が香りが出るので、乾燥させて、食べるときにゆでて料理しても良いでしょう。キノコご飯や煮付け、土瓶蒸しに、またこんがり焼いて大根おろしで食べると大変おいしい。生食は中毒するので注意しましょう。

ツガサルノコシカケ 栂猿の腰掛
ツガサルノコシカケ(栂猿の腰掛) タコウキン科
時  期:周年で、多年生
発生場所:ツガ、モミ、マツなど針葉樹の立ち木、枯れ木に生える。
形  態:傘は、直径50p以上になる半円形です。表面は赤褐色から黒褐色でニス状の光沢があり、成長したものの縁は白色になります。数年にわたり成長するので、年輪のような溝の輪が見られます。木の幹を腐らせるので、立ち木では幹ぐされ病を起こします。薬用成分が多く含まれているので人気が高く、高価です。    
料  理:枯れ死したものは有効成分が薄れているので、成長している生菌が良いと言います。乾燥したものを湿らせて、細かく刻んで煎じて服用します。焼酎漬けにした薬用酒としてもよく使われます。

 


シイタケ 椎茸
シイタケ(椎茸) ヒラタケ科
時  期:4〜6月、9〜10月
発生場所:シイ、ミズナラ、クヌギなどの広葉樹の切り株や倒木に群生します。
形  態:傘は、直径5〜10p程度で、最初まんじゅう型で内側に縁が巻き込んでいますが、成長と共にだんだん開いてほぼ扁平になって最後は反り返って開きます。表面は赤褐色から茶褐色、淡褐色から暗褐色と個体差があって、ひび割れて鱗状、亀甲状になります。肉は白色、密で、強い香りがあります。古くから食用にするためのほた木での栽培がされていて、日本人にはなじみの深いキノコです。
料  理:独特な風味があり、乾燥するほど香りが増します。生椎茸は、肉質の独特の味やキレを楽しみ、乾燥品は強い香りを生かしてコクのある旨みを引き出します。スープや餃子などの中華料理はもちろん、煮物や炊き込みご飯などの日本料理にも良く合います。

ナメコ 滑子
ナメコ(滑子) モエギタケ科
時  期:9〜10月 
発生場所:ブナなどの広葉樹の切り株や倒木、枯れ幹に群生します。
形  態:傘は、直径3〜10p程度で、最初半球型ですが、成長と共にだんだん開いてほぼ扁平になります。表面は黄褐色から茶褐色で中央部の色が濃く、強い粘液に覆われています。日本の特産種で、栽培の歴史も古く、日本人にはなじみの深いキノコです。
料  理:多少の泥臭さがありますが、独特のぬめりに人気があって、みそ汁に入れると大変おいしいキノコです。鍋物や酢の物、おろし和え、佃煮などにも良く合います。

ヒラタケ 平茸
ヒラタケ(平茸) ヒラタケ科
時  期:5〜7月 9〜11月 
発生場所:ブナ、ミズナラなどの広葉樹の切り株や倒木、枯れ幹などに株状で群生します。
形  態:傘は、直径5〜15p程度で、丸形から成長と共にだんだん開いて扇形、半円形になります。表面は平らで、最初青灰色〜黒色、だんだんネズミ色、灰褐色、灰白色に変わります。食用として栽培も盛んで、栽培種は「シメジ」の名称で市販されています。寒い時期によく見られるので寒茸とも呼ばれます。
料  理:歯ごたえがあり、香り、風味に癖がなく、どんな料理にも良く合います。西洋料理では、バターで焼いたり、チーズをふりオーブンで焼いたりします。

ホンシメジ 本占地
ホンシメジ(本占地) キシメジ科
時  期:9〜10月 
発生場所:コナラ、アカマツ混じりの雑木林の林内地上に、数本の束が列を作って発生します。石の近くに多く見られます。
形  態:傘は、直径2〜10p程度で、半球型からまんじゅう型になり、だんだん開いて平らになります。表面は、暗褐色〜淡灰褐色で、柄は下の方がとっくり状にふくらむことがあります。別名ダイコクシメジとも言われます。古くから「においマツタケ、味シメジ」といわれ、マツタケと並ぶキノコの双璧です。
料  理:味、キレ、舌ざわり、風味すべて一級品です。和・洋・中のどんな料理にも良く合います。緻密な肉質の柄は、網焼きやバター炒めもおいしいものです。

マツタケ 松茸
 マツタケ(松茸) キシメジ科
時  期:9〜10月 
発生場所:主にアカマツ林の林内地上に、発生します。
形  態:傘は、直径8〜20p程度で、球型〜まんじゅう型〜扁平とだんだん開いてきます。表面は、淡黄褐色〜茶褐色の繊維状のウロコで覆われて、成長すると共に裂け目やひび割れが出来ます。肉は白色で、特有の芳香があります。
料  理:肉質は、堅くしまり、歯切れ、歯ごたえが格別です。やはり香りが一番で、どびん蒸し、炊き込みご飯、吸い物、ホイル焼きや炭火焼きなどで香りを生かした料理に人気があります。マツタケ酒もおいしい。