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宮崎大学農学部 森のエコゼミナール

研修レポート集

  平成14年8月6〜7日に宮崎大学農学部地域農業システム学科の学外実習「森のエコゼミナール」(宮崎大学・もろつかエコツーリズム研究会の共同開催)が開催されました。 

 このページは、参加された学生の方の研修レポートを原文のまま掲載したものです。大学生が生の山村をどうとらえ、どう感じたのか、非常に興味深い内容になっています。

 

17020010 青木孝文

 学外研修で諸塚村へ行って、工場を見たり、へいだの里で1日過ごしたりして、素直に「住みたい」と思った。村のほとんどが山で、空気がおいしく、食べ物は自分たちで作るというところが、便利を求めることが当たり前の世の中と対照的で、素晴らしいと思った。一番心に残ったことは、へいだの里でしいたけ取りや作業をしたことと、地鶏をつぶして食べたこと、村の人たちと夜にいろいろ話しができたことで、どれも自分にとってよい経験になった。
 しいたけのほだ木を運ぶ作業は、意外ときつくて、暑い中クーラーもなくやっている人がすごいなあと思った。でも作業が単純だし、仕事もそんなに多いわけではないので、たくさんの人が働いているわけじゃなく、人数の少なさに少し寂しさを感じた。今、若い人たちは都会にあこがれている人が多い。その中で山にこもって人数の少ない中で単純な作業をするというのはやはり気が進まないだろうと思った。過疎化の原因には、それもあると思った。自分も、山は好きだし、農業も好きだけど、これを一生の仕事にするとなると、話は簡単にはいかないと思う。
 次に、地鶏つぶしのことについて書きたい。僕は血を見るのが昔から嫌いで、中学、高校と解剖もあまり参加しなかった。そんな僕だから地鶏つぶしって聞いた時は「はずれを引いた」と思った。思った通り、殺し方も首を切るという最悪なもので、やらなければいけないと思いながら、どうしても「やる」と言えなかった。男子7人中5人がやる中ですごい悔しい思いをした。
 だから僕は「毛むしり」と「地鶏の解体」を勇気を出してやった。初めてのことなので余計なことを考える暇もなく夢中でやった。終わってみて「こんなことしてまで食べたくない」と思った。でも生き物を殺して食べるという実感がいまいちわかなくて、殺す作業をしとけばよかったと思った。
 夜は地元の人たちとお酒を飲みながらたくさんの話を聞くことができた。自分は去年一浪して、考え方もずっと大人になった気でいたけど、やっぱりまだ考えが浅く、甘いと思った。どこが?と聞かれると答えにくいけど、大人は自分のことでいっぱいいっぱいの僕と違って何か余裕が感じられた。最近は、親と腹を割って話すこともないので、大人と1対1で話すことができてよかった。他にも林内放牧やログハウスなどを見た。珍しいものが見えて、とても楽しかったし、老後はログハウスに住みたいと思った。
 全体を通して、メディアを通してしか知ることができなかったものを実際に、自分の手で、目で感じることができて、よい経験になった。都会からわざわざ引っ越してきた人の話にもあったけど、こういう村に住んで「自分の手でやる」ということに重心をおいた生活にすごいあこがれた。最後の感想で、不便だとか、車がいるとか、遊ぶところがないとか言っている人もいたけど、僕は全くそんなこと思わなかった。不便な中にも、今の人たちが忘れている大事なものが含まれていると思う。このような村を大切にしていきたい。

17020020 秋裕基

 今回の学外研修は前回と異なり日帰りではなく泊まりだったので、前回より皆と親しくなる機会が多く、そして勉強することも増えたような気がします。
 初めにいったログハウスでは日本産の木にこだわりIターンする人に向けて格安で提供するという考え方が非常に偉いと思いました。しかし都会の方にアピールするということを考えたほうがよいと思います。
 次に行った材木の仕分け場ではオートマティック化が進み、かなりのいい施設だったと思います。私としては木を切った時のくずの処理が気になりました。
 その後にしいたけ栽培の現場へ行き、そこで少しばかりしいたけ栽培の体験をさせていただいた。正直な話しをするとあんまりきつくなくあれなら毎日やっても大丈夫だと思いますが、その他の管理の面においてはできないと思い、ただ純粋に尊敬しました。そしてしいたけの原木の水分含有量は60%でないと生えないと聞き驚いた。今までしいたけはそんなこと関係なく生えてくるものだと思っていたので本当に勉強になった。
 次に宿泊所に移動し、夕食の準備となったが、にわとりをつぶすのはつらかった。いつも鶏肉を食べているのでこんなことを言ってはいけないのだが、つぶすのは正直つらかった。だがとてもよい経験になった。その後の夕飯では地元の方や同じ班の人たちと交流が持てて非常に楽しかった。特に地元の方の話しは非常に面白かった。翌日は朝食を作るつもりで六時過ぎに起きたのだが、それより早く地元の方が到着しており、手伝うことがほとんどできなかったので、少し悔しい思いをした。
 その後、宿を立ち棚田を見て公民館へ集合し、研修成果の発表となったが、我が班の発表内容のにわとりを絞めるところは皆ひいていたのが自分たちが生きていく上での業に気付いていないので少し残念だった。
 その後、これからの諸塚村のあり方や都会の方へのアピールの仕方などを議論し、林内放牧の現場やハーブ園、宿泊施設等を見学した。この時林内放牧に対する私自身の疑問が解けて非常に嬉しかった。以上で日程は終了し非常に有意義だった学外研修は終了した。

17020050 有馬聡

 諸塚村というのは地元の人でもあまり行ったことがない場所である。自分も実際に行くのは初めてだったので結構楽しみだ。バスに揺られること4時間近くかかりようやく到着した。4時間もあれば福岡ぐらいまで行けるのだから、とてもすごい場所だと思った。携帯電話もつながらないからびっくりした。研修センターのようなところに行って、諸塚村の役場の人たちから諸塚村のことの説明を受けた。村の人口はおよそ3000人ほどだった。自分の住んでいる町のおよそ5分の1ぐらいだったからかなり小さい村だと思った。村のパンフレットを見たが、いろいろな野外施設が整っていた。遠くから村を眺めた時は山ばかりでその間にポツンポツンと家があるくらいだったので、球場などがあるとは思いもしなかった。製材工場に行った。見たこともないような大木がいくつも積まれていた。フォークリフトで1本1本運んでラインに載せて大木が製材になっていく過程を見せていただいた。長さにして100メートルくらいのダイナミックな機械だった。大きな工場の割に働いている人が結構少ない印象を受けた。過疎化の影響が出ているようだった。次にしいたけの栽培場へ行った。山間の平地になったところにいくつかのビニールハウスが見えた。そこの栽培場では5人が1組となって生産をしていた。これは数年前からこのよう生産方法をとっているのだそうだ。売れなければ全ての責任を負わなくてはならないので、とにかくたくさん生産していっぱい販売しなくてはいけないそうだ。出荷先はだいたい東京、大阪などの大都会だそうだ。ビニールハウスの中を見せていただいた。何百、何千という木が並べられて、その間からしいたけがニョキと生えていた。ビニールハウスの中は常に25℃くらいに保たれているそうだ。これはしいたけが最も育ちやすい温度だそうだ。諸塚村は水がきれいなので、それもしいたけ栽培に一役買っているそうだ。しいたけを袋一杯いただいた。有難かった。そして今日宿泊する民家に行った。テレビも何もなくひっそりとしていた。そこでは、まず今晩の食事のにわとりつぶしから始めた。生きているにわとりをつぶすのは初めてだったのでかなり緊張した。いつも食べている鶏肉や豚肉、牛肉はこのようにできているのだとすごく勉強になった。食事の時さっきとったしいたけを焼いて食べた。これが諸塚村で造られているお酒ととてもマッチしていてすごくおいしかった。おかげで酔いつぶれてしまった。次の日は、昨日学んだことを皆で話し合った。ためになる意見がたくさん出た。たくさんの人と話し合うことで得られるものはいろいろあるものだと感じた。その後、役場の人から、観光面などの話をうかがった。村を訪れる人は年々増えているそうだ。観光する人が増えることによりメリットもあればデメリットもあるそうだ。そこらへんのかねあいがこれからの課題にもなるだろうと言っていた。最後に山を見せてもらった。そこには間伐をした森林があった。1本は数十万ぐらいするそうだ。これを作るまでの苦労を考えたらまだまだ安いのではないかなと自分は思った。次にその木で造ったログハウスを見せていただいた。10人ぐらい宿泊可能なもので値段はおよそ3000万円するらしい。はっきり言って手がとどく代物ではないと思った。そして林内放牧の様子を生で見た。実際に牛が下草だけをちゃんと食べていた。本当にすごいと思った。これを使えばかなり林業が発展するのではないだろうか。2日間いろいろな体験をした。これをこれからの学習に生かしていこうと思う。

17020040 天野哲朗

諸塚村産直住宅モデルハウス
 シックハウスといわれる住宅による健康阻害の原因といわれる化学物質をさけて、木材を中心に自然素材をふんだんに使った木の香りとぬくもりのある自然派住宅。入った時にかなり涼しかった。たぶん夏は涼しく冬は暖かいと思う。木で作られていて、落ち着く。将来一戸建てを造るとしたらこのような家にしようと思った。

シイタケ団地
 1人1万本所有していて1本当たり1000円の利益があり500円が純利益。5?15℃のときに植菌する。含水量60%、18℃で芽生える。春分の日と秋分の日の当たりが出荷時期。シイタケはコナラ、ブナ、クヌギで生える。

地鶏つぶし&へいだの里
 へいだの里に着いたら休む暇なく地鶏つぶしをした。地鶏を殺すという覚悟はしていたが、地鶏を手に持ってぬくもりを感じたら、果たして自分は動物一匹殺せるほどの存在なのか、と自問自答した。命は尊いものだと感じた。へいだの里のお父さんに鶏も植物だと思え、と言われたが、ちょっと無理でした。夕食での地鶏の刺身はおいしかったけど、少し悲しかった。殺しておいてごめんなさい。お父さんが「みそぎとけがれ」の話しをしてくれた。若い僕等がこれから頑張っていこうと思った。やはり長生きしている方々の言葉は一つ一つに重みがあった。

棚田
 ここの棚田の水はかなりおいしかった。諸塚の人が胸を張って自慢するだけのことはあった。水は汚れやすいのでちゃんと変えている。ある家では8aで430kg生産している。

この研修で自然と人間は重要な関係で保たれていることや、命の尊さを知ることができた。参加することができてよかった。他の班の豆腐作りなどに参加できなかったのは残念だが、また個人的にやろうと思う。農学は楽しい!もっともっと勉強して知識を広げ、諸塚村のように、自然と人間が暮らしていけるような国造りをしたい。

17020060 安東奈穂

 今回の研修は夏休みに入ってからだったから正直、面倒くさいと思っていました。けれど終わってみれば、行ってよかったと思います。
 私たちの班はシイタケを栽培しているところへ行き、作業をさせてもらいました。作業といっても栽培に使う木を立てかけるだけでしたが、ハウスの中で暑いし、一人では持てない木があったりと大変でした。私たちがしたのは少しだけでしたが、これを全部していくのは大変な作業だろうと思いました。この作業の後はみんなでシイタケを採らせてもらいました。その後、私たちの泊まる"へいだの里"に行きました。古民家を改築したものと聞いて、どんなものだろうと思っていましたが、想像以上にきれいでした。ここでは、最初に"地鶏つぶし"という作業をしました。私はただ見ていただけですが、何とも言えない気持ちになりました。実家で父がさばいた鶏を食べたことはあります。けれど、その現場を見るのは初めてでした。当然この地鶏は私たちの夕食となるものでした。この作業を見ていた時は食べれるだろうかと思いました。けれど結局夕食の時に食べました。おいしかったです。他の生命を奪ったからには、それを無駄にしてはならないと思いました。地元の方々と夕食を準備しました。たくさんの煮物を作ってくれていました。久々の煮物はおいしかったです。昼間にとったシイタケも食べました。おいしかったです。夕食後の地元の方々との話は楽しかったです。本当に田舎に帰ったという感じでした。次の日は、棚田を見学しました。きれいでした。午後には林内放牧の現場を見学しました。"林内放牧"という言葉を知っていても実際に見るのは初めてでした。傾斜が急で人が下草刈りをするのは、かなりの重労働だろうと思いました。ここでは牛がきれいに下草刈りをしていました。これはすごいと思いました。林業は今高齢化が進んでいると聞いたことがあります。こういった新しい方法で次の世代を引き込めればと思います。
 この研修で自然はずっと残していきたいものだと思いました。ただ残すだけではいけないのだとも思いました。常に新しい考えも必要だと思いました。考えさせられることもありました。この研修で学んだことをこれからに生かしたいと思います。

17020080 糸山貴浩

 僕は、研修内容の東臼杵郡諸塚村を訪れ、農林作業を体験するとともに、地元の方々との交流を図り、地域農業、山村の実情を肌で感じる、というやつを見て、どんなことをするのか?テレビでやっているTOKIOのダッシュ村的なことをするんだろうなと思ったりして楽しみにしていた。そして、8月6日の朝7:00集合だったけど、かなり早く来て、出発を今か、今かと待ってました。
 はじめに森林組合諸塚木材加工センターにやってきて、ログハウスなどを見ました。やっぱり自分は家の作り方も知らないくせに、この家はいい仕事をしている、などと思っていたりした。そして、しいたけの館というところへ向かった。正直に言うと、しいたけは嫌いなので、どんなにいやらしい館なんだろう?と思っていたが、普通だったのでその時は何とも複雑な気分だった。
 そして、へいだの里って一体どんなネーミングセンスだ?と疑うぐらいの宿泊施設についた。しかし、自分が思ったイメージや「森の古民家」というぐらいだからどんな古めかしい宿泊施設だろうと思っていたが、ながめも素晴らしい、別に悪いところはなかった。
 夕食は自分たちがつぶした地鶏やら、しいたけだと聞いて正直しょんぼりでした。まず地鶏を殺してからのスタートだったけど、羽をむしり、火であぶり、洗いと作業をしていくごとに何か手に生ぐさいにおいが染みついてきて、包丁で分解していくとまだ肉があったかくて、さっきまで生きていたんだとあらためて思い知らされて、これは食べ物全てに感謝しなきゃという気持ちと、本当に手が生ぐさいという嫌なところもあり、俺が食べるの?このさばいた鳥を?と思っていた。夕食の時にどんな形で・・・と期待していたらちょっと苦手な味の煮物的なやつで出てきて、えっ?あとはしいたけだけ?俺嫌いじゃん・・・ご飯だけ食べるのか俺、と最悪な感じでしたけども、しいたけがすごいおいしくいただけて、やっぱ水がきれいだとしいたけもうまいんだと思い、助かりました。夜はそれぞれに楽しく過ごして交流もでき、いい思い出になりました。
 そして、しいたけの館に翌日また行き「森のエコゼミナール」ムラにおけるエコツーリズムのあり方なる班別の発表会みたいなものもありました。なんか自分は後ろの方に座っていたので話しがあまり聞こえず、ぼそぼそとなにやら話し声が聞こえてくる感じで、すごく気持ちよくなってました。それから、天空の森「池の窪グリーンパーク」なるまたぎょうぎょうしい名前のところで見学をして食事をしました。なんだよ天空の森って!とつっこみながらの研修だったわけで・・・。でも食事もやけにうまく感じ、昨日はしいたけしか食べてないので当然だと思ったわけで、それと食事した天空の森ハーブレストラン「まあ夢」で働いていたお姉さんがまたかわいらしかった。本当にからだに優しいハーブレストランだと思いました。
 諸塚村がだんだん小さくなってくるとなんか少し後ろ髪を引かれる思いでした。この研修でほんの少しですが、地域農業システムという学科がどんな風に社会に貢献していくのか分かった気がしました。そんな意味でも、すごくためになったり、今の地域農業、山村の実情が分かり、よかったと思っています。

17020090 岩見正吾

 私たちは、八月六日と七日の二日間、諸塚へ学外研修に行きました。そこでは、今までにない経験をすることができました。
<8月6日>
 大学を出発し、三時間かけて諸塚に着きました。
1. 耳川広域森林組合諸塚木材加工センター
 日本でもかなり大きな工場で、木材をいろいろな方法で加工していました。その後、その木材を使って作り上げたモデルハウスを見学しました。
2. しいたけの館21 「森のエコゼミナール?村における農林業と地域づくり?」
 主に諸塚についてと、注意事項があり、班別に分かれてそれぞれがお世話になる村へ行きました。
3. へいだの里
 人数:十二人
 主な行程:1) 作業+シイタケ取り
      2) 地鶏つぶし
1) 作業+シイタケ取り
 作業はシイタケを取り終わった木を積んで運ぶという単純かつ明快な作業でしたが、やってみると意外にも大変でした。数分やっただけで、息が上がってしまうような作業でした。
2) 地鶏つぶし
 これは、今までにない経験でした。晩のおかずになる地鶏を自ら殺して調理するという作業です。かなり抵抗がある作業でした。まずは、地元の人の見本・・・・言葉が出ませんでした。そして、次は・・・目が合いました。よって、私が最初でした。まずは殺すことからです。羽とくちばしを左手でしっかり持ち、右手に持つ包丁で、首もとをカッ切る!!生き物を殺す辛さを実感しました。
 その後は、熱湯をかけて毛をむしり、食べれるサイズになるまで切っていきました。調理というより解剖に近かったような気がします。
 その後は、露天風呂に入り、夕食でした。露天風呂から見える景色はまさに自然そのものでした。田舎は安らぎの場所だということをしみじみ感じました。
 夕食では、自分らで殺した地鶏もあって、初めはかなり抵抗がありましたが、食べてみると意外にもおいしかったので、複雑な感じでした。でも、命の大切さというものを何となく感じました。
 そのまま騒ぐだけ騒いで就寝。高校の頃の修学旅行を思い出すような夜でした。

<8月7日>
 朝食終了後に棚田の見学に行きました。とても立派な棚田で、上から見たわけですが、かなり下の方まで続いていました。また、そこに流れ込む水は飲めるらしく、冷たくておいしい水でした。
4. しいたけの館21 「森のエコゼミナール?村におけるエコツーリズムのあり方?」
 各班の発表の場で、それぞれが経験したこと、感じたことについて発表しました。それぞれの班がいろいろなことを経験していて、他の班が回った村にも行ってみたいと軽く思いました。
5. 池の窪グリーンパーク
 標高800mの高原にある自然公園で、諸塚の地域資源と自然景観を行かした公園づくりを進めているそうだ。そこでは森林の伐採の方法の種類とそこの木を使って造られたログハウス、牛の放し飼い農業を見学しました。
 ログハウスは、全てが木で作られていて、とてもリラックスできる空間でした。牛の放し飼いについては、なるほどなと納得するものがありました。何もしなくても牛が飼ってに草を食べてくれるから刈る必要がなくなるし、GPSによる位置情報を使った技術でその範囲の地形まで分かってしまう問いうまさに一石二鳥なわけですからね。

<全体を通しての感想>
 正直、研修というよりは修学旅行といった感じだったので、この二日間はとても楽しむことができました。今まで話しをしたことがないクラスメイトとも仲良くなれたし、田舎での暮らしということも経験できたのでよい研修だったと思います。

17020100 内田慎一

 8月6日から1泊2日の泊りがけで行われた学外実習で、僕たちは多くのことを学ぶことができた。実習の舞台となった諸塚村は山間部に存在する周囲の人里から隔絶した集落で、バス1台がようやく通ることができる細く曲がりくねった山道を2時間ほど走ったところにあった。農学部が環境学習のゼミを行う場所だけのことはあり、周囲の自然はとても豊かで多くの野鳥や昆虫を目にした。
 山村といっても自分の田舎と大差は無いだろうと最初は気楽に考えていたが、携帯電話が圏外でそれに加えてコンビニエンスストアはおろか自動販売機も無いのに驚かされた。これらは日本中どこに行っても見かけるものだけに、この村の人々は昔ながらの生活習慣を守り続けているということが予想できた。
 村に到着してまず行ったことは、村で採れた木を使って作ったログハウスの見学だった、その家は新築の木造建築独特の木の香りが印象的で記憶に残っている。昼食後この研修で学ぶことに関するセミナーを受け、その後3班に分かれての班別行動となった。
 僕たちの班は大豆畑での農作業だった。急な斜面に作られたその畑は農業機械を入れることもできず、おそらく僕たちが行った作業以外のほかの作業もすべて手作業であることが容易に想像できた。真夏の日中の作業だったため全員が汗まみれで、終わったときには暑さでへとへとになっていた。宿泊所である公民館に戻り、しばらくしてから夕食の支度に取り掛かった。地域の人々と一緒に作り食べるのも一緒だったのでまるで地域の集まりみたいだった。次の日3班が合流し、それぞれ意見を発表したり村の人たちの話を聞いた後、林業の現地見学として実際に杉やヒノキが生えている様子を見に行ったが、あれほど立派に育った木を売ってもほんの数万円にしかならないと聞かされ、日本の林業が衰退している理由が納得できた。この後交代で昼食を済ませ、林の中に牛が放牧されているのを見学しすべての日程が終了した。
 僕はこの研修を通して多くの貴重な体験ができたと思う。実家は農家で農作業の手伝いはよくやっていたが、そのほとんどが農業機械を使ったものや家で座って行う作業だったので炎天下での肉体労働がこれほど堪えるものだとは知らなかった。農業は自然に根ざした産業であることを実感するいい機会だった。

17020110 甲斐未菜美

 私は諸塚村での森のエコゼミナールで様々なことを学ぶことができました。
 班別に分かれて最初にしいたけ畑に行き、しいたけについて説明を聞いたり、実際に作業をしたりしました。そこのしいたけ畑は5人で共同経営をしていて、一人約1万本、合計約5万本のコナラやクヌギの木でしいたけを栽培していました。しいたけは気温5?30℃の間で植菌することができるが、15?30℃の間ではバクテリアが繁殖しやすいので植菌は5?15℃の間で行うということを聞いて、しいたけの栽培には気温やバクテリアなどの様々な自然条件が関わっているのだなと思いました。また、木の水分含有率が60%にならないとしいたけができないということでやはり自然には、不思議なことがあるなと思いました。私が体験した作業は、ほだ木を休ませるために木の細い方を下にしながら立てかけていく作業でした。木は意外と重く、太い木は2人でないと持てないほどの重さがありました。
 その後、へいだの里に行き、地鶏をつぶす作業もさせてもらいました。いざ生きている地鶏を見ると本当に殺すのだというのを実感して、私たちに殺すことなんかできるのかなと思いました。私は、実際に地鶏の首を切ることはしませんでしたが、そばで見ていると首を切られている地鶏が暴れているのが見えました。私は、血抜きをした地鶏を持って熱湯をかけ羽をとりました。熱湯をかけると羽がとれやすくなるのです。地鶏は解体して、大きな鍋でうま煮を作りました。他にもへいだの里の方たちが作ってくださっていた煮物や自分たちでとったしいたけを夕食に食べました。どれもとてもおいしかったです。夕食の時、へいだの里の方に鶏も野菜と同じように思わなければならないと教えられました。野菜も鶏も人間もみんな生きていて、また生きるために鶏をつぶすなど生き物を殺すことが必要なのだと感じました。へいだの里の方たちは皆さん私たちに温かく接してくださいました。諸塚の方言を教えてもらうと、私が知っている方言とは少し違うなというのを感じました。諸塚は空気もきれいで家の明かりも少ないので天の川がきれいに見え、流れ星も見ることができました。
 次の日にいった棚田では水をもらいました。諸塚の水はとてもおいしく、水がおいしいから諸塚の食べ物はどれもおいしいのだという話しがよく分かりました。
 諸塚では、今まで体験したことのないことがたくさんでき良い経験になりました。

17020120 金子真也

 学外研修は、僕にとって非常にいい体験となった。普通の大学生活のなかでは絶対経験することのできないことが体験できたからだ。
 まず、初日の畑仕事がそれだ。炎天下の中、くわを持って畑を耕した。自分もどっちかというと田舎育ちなので、畑仕事を全くやってないことはなかったので、ちょっとは自身があったけど、自分のおばあちゃんと変わらないぐらいの人が自分よりも早く畑を耕しているのにはすごく驚いた。1時間ぐらいの短い時間だったが、すごく疲れて汗だくになった。この畑仕事をして、1つの作物を作るのに、こんな苦労がたくさん必要ということを改めて痛感したし、いくらなれているとはいえ、こんな重労働を年をとっている人がずっと続けるのはつらいだろうと思った。同時に過疎化の問題の重大さを感じた。
 やまめをさばいたのもとてもいい経験だった。さっきも言ったとおり、自分が小さい時には遊ぶ場所は山や川しかなかったのでやまめ意外にもあゆやこいを捕まえて、その場で焼いて食べていました。だけど魚の内臓などを取る時には、ナイフなどで腹を切って取り出していました。しかしこの時やまめの内臓を取り出す時にやった方法は、割りばしをやまめの口から入れ、取り出すというやり方だった。はじめは、「こんなやり方できれいにとれるんだろうか?」と思っていたが、実際にやってみると、同じぐらいきれいにとれ、しかもこの方法の利点は串を通す時に魚の肉が崩れないのだ。このやまめのさばき方には驚きました。
 研修のなかで一番楽しかったのは、夜に諸塚村の人とさばいたやまめや手作りの豆腐などを食べたことだ。その中で、諸塚村のおじさんたちと、いろんな話しをして、おじさんたちの経験してきたことや今の諸塚村の現状など、これから自分が生きていくなかですごくためになる話を聞きました。
 一番感動したのは夜中になかなか寝れずに何人かで外に行き、道路で大の字になって、ふと星を見た時に、すごく星が近くにあり、こっちでは体験できないことにみんなで感動していました。自然には自然の良さがあることを身をもって感じました。この研修で得たことをこれからなんかの役に立つように、頑張りたいです。

17020130 上久保俊

 宮崎県東臼杵郡諸塚村。ここが今回の研修地であった。88集落780戸からなるこの村は森林の78%が人工林で、一万弱本の打ち7割がスギという林業の盛んな村である。自然豊かな風土や文化を生かし、全村森林公園・エコツーリズムをテーマに都市圏の人々と交流を図っている。そのための施設や催し物が多く設けられていた。
 この村での2日間の研修で、自分は様々な体験をさせてもらえ、様々なことを感じ考えさせられた。多くについて多くのことを述べたいが、今回は特に強く印象を受けたことについて述べよう。
 1日目に三つの班に分かれそれぞれの活動を行った。自分たちの班では、大豆畑の土あげ作業と夕食にヤマメの塩焼き、豆腐作りをやった。その後、前述の二品を含んだ村の食材でできた夕食を役場の方々や村の方々と囲み、食べ、飲み、大いに語り合った。村の方々とともに地酒でべろべろになっていた自分だが、ある一人の村の方の一言で、一瞬酔いが醒めた。「諸塚のような村を活気づけたり、社会のシステムをよくしてくれることを君たちにお願いするよ。」その方は酔った勢いでおっしゃったのかもしれない。しかし自分は、自分がただの学生ではなく、そういう期待を既望を抱かれる存在・身分なのだと今さらながら感じた。
 2日目は、まず林業の現場へ行き、林業の現状、厳しさ、多くの問題などについて説明していただいたり、杉本先生が研究されている牛の林内放牧の現場へ行き、間近で牛を見た。その後、「村におけるエコツーリズムのあり方」をテーマにセミナーを行った。前日分かれた三つの班それぞれの代表を選出し、前日の活動内容などの報告の後、この二日間で学んだこと、感想、問題点などについて話し合った。その中で、地鶏つぶしをした班から「鶏も野菜も食べ物は全て生き物であり、血が出るからとか、気持ち悪いからという考えは見直すべきだ。」という意見が出た。それに続き、役場の方(だった気がする)が、「食べる=殺すという根本的な概念や意識が現在の日本では薄れてきている。植物を育て、殺し、食し、感謝する、このサイクルが産業であり、また大切なことである。」とおっしゃった。都会の小学生が泳いでいる鮭を描きなさいといわれ、パック詰めの切り身が泳いでいる絵を描く現代の日本。食べるという行為の背景には、様々な人々の苦労、思い、時間などが込められており、さらに他の命を奪った末に得られるものであるということを忘れつつある現代人。自分はその現代人の一人である自分が恐ろしく思えた。
 豆腐作りのこと、食べ物を作る大変さ、林業の様々な問題、牛たちのかわいい目などまだまだ書き足りない。それにしてもとても貴重な体験をさせてもらい、様々なことを知り、考えさせられた今回の研修は本当に有意義であった。自然との関わりをどうしていくべきなのか、子供たちには何を教えるべきなのか、日本を、世界を、どう変え、どう維持していけばよいのか。今後、この研修を糧に何か社会の役に立つことができたらと思う。
 今回、お世話してくださった役場の方々、食事等の指導をしてくださったおばさん方を初め、この研修を企画し私たちを引率してくださった藤掛先生、行武先生、杉本先生に本当に感謝します。有難うございました。

17020140 川上喬司

 宮崎市は暑い夏のまっただ中、諸塚村では秋を思わせるほどの環境の良さを感じました。諸塚村の宿泊先では地元の方々と共同炊飯をさせていただきました。ヤマメの串焼きを担当した自分は驚きの連続で、地元の方の巧みな手さばきを見入るばかりでした。見るのとするのでは大違い!魚をさばくことになれていない不器用な自分はヤマメを掴むので精一杯で苦戦する一方でした。しかし、できあがりを食してみれば、感慨無量!みんな「おいしい」の一辺倒で、地元の方の教え方もよかったこともあり満足のいく料理ができました。生きたヤマメを焼いて食べるという、この普段できない経験によって生き抜く力を身につけることができたような気がしました。地元の方は自然と共存するのがうまく、私生活においても生きていく上での工夫がなされており、「なるほどね」とうなずかされる部分も多々ありました。
 この研修で興味深かったのは、諸塚の秋の林の様子でした。諸塚の秋は、周囲の山々がモザイク模様一色に染まります。モザイク模様になる理由として、それぞれの林家が20ha?50haの林地を所有していることと、針葉樹だけを伐採しているということがあげられます。スギとクヌギがバランスよく配置され、それぞれの秋の色を見せ始めると、全山がモザイク模様に覆われます。これは林産国諸塚の産業の象徴であると学びました。このモザイク模様は実際見ることができませんでしたが、OHPを通して、またパンフレットで見ることができました。モザイク模様は、決して美しいものではなく、見るも無惨な山の姿でした。
 この研修を通して、山村の昔ながらの生活文化を学び、都市市民が遭遇することのない貴重な体験をすることができました。これからは、ここで培った力をフルに活用できるように努力したいと思います。

17020150 川野沙緒

 私は、学外研修でしいたけ狩りと地鶏つぶしをすることになりました。しいたけは、苗木に60%の水分が含まれていないと育たないそうです。また、温度も重要でだいたい5?15度で植菌するのが一番いいそうです。なぜなら、15?30度の間では、菌が繁殖してしまうからだそうです。"きれいでおいしい水"これがおいしい食べ物、しいたけを作るためには欠かせないそうです。確かに、諸塚村の水は冷たくておいしかったし、しいたけもおいしかった。
 また、しいたけ1本の苗木にかかる経費は500円ぐらいであり、だいたい1000円ぐらいで売れるそうなので利益は結構あるのだなと思いました。ただ、機械を使うことができず1本1本人の手で世話をしなければならないので大変なことだなと思いました。私もしいたけの苗木を運ぶお手伝いをしたのだけれど、重くてなかなかはかどらず、湿気が多くて暑いので大変でした。毎日こういったことをしている人たちはほんとにすごいことだと思います。私には、できそうもありません。ここで、しいたけを栽培しているのは、5人いるそうです。そのうち3人が干ししいたけを2人が生しいたけを作っているそうです。
 しいたけは、低カロリーであり、高タンパク質な食べ物であるのでたくさん食べても太らないという素晴らしい食べ物だと思います。まさに、現代人の要求にこたえていると思います。また、しいたけの場合、もどし汁にエリタデニンやビタミンなどの大切な成分が溶け出してしまうということを知り、もどし汁までしっかりと料理に使おうと思いました。
 地鶏つぶしをする時は私は、お米を研いだり野菜を切ったりとほかの仕事をしていたのでよく分かりませんでした。残念なようなほっとしたようなすごく複雑な気持ちです。みんなで作った料理はちょっと生臭かったけどおいしかったです。村の人たちも親切で面白い人たちだったのでとても楽しかったです。夜遅くまで一緒にいろいろな話しをしました。また、展望露天風呂に入りながら星を見ることができ感動しました。流れ星もみれたし本当に楽しかったです。普段は体験できないようなことをいろいろ体験することができたのでよかったです。また、機会があったら行ってみたいです。

17020170 木之上聡弘

 我々は宮崎大学を出発し、諸塚村へ向かいました。そして、まず耳川広域森林組合諸塚木材加工センターに着き、そこで、木材加工の工場と、木材をほとんど使ったモデルハウスの見学をさせていただきました。外はとても暑かったのですが、モデルハウスの中は少しひんやりとしていて、とても気持ちがよかったです。
 次にしいたけの館21につき、昼食の弁当を食べ終わると、すぐに、友達は川で遊んでいましたが、水に落ちてびしょ濡れになってしまっていました。しかし、そんな自然とのふれあいも楽しそうでした。その後、そこで、「森のエコゼミナール」、テーマ、村における農林業と地域作りについての話を聞きました。
 それから3つのグループに分かれ、私は七ッ山班になり、七ッ山公民館に到着しました。着くと、公民館の人たちからお話があり、続いて、大豆の畑を耕しに向かいました。そこは、農地がほとんど斜面が急なところにあるらしく大変そうでした。私たちの耕そうとしているところも例外ではなく、急なところにあり、そこで、みんなで手分けして耕しました。みんなで頑張ったのでとても早く終わりました。私は丁寧にやったつもりでしたので、一番遅かったのですが、村の人たちにも、みんなにも一番うまいとなぐさめられていました。そして、豆腐作り、ヤマメの下ごしらえの班に分かれ、料理しました。
 夕食の時には村の人たちと一緒においしい料理を食べながらお酒を飲み、とても楽しい交流ができました。夜は友達と星をながめ、空気がきれいだなと実感しました。
 朝、眠い中むりやり起き、朝食を食べると、公民館の人たちとの別れでした。お土産に漬け物をいただき、出発、しいたけの館21にまた戻り、3つの班が合流しました。
 合流後また「森のエコゼミナール」ムラにおけるエコツーリズムのあり方についての話を聞き、班毎に分かれた内容を話し合って班長同士で、フリートークなどをしました。それから池の窪グリーンパークに行き、昼食をし、大規模林道の放牧現場見学を行い、諸塚を出発して、宮崎大学に帰ってきました。
 今回の学外研修では、諸塚村という素晴らしい自然の恵みの豊富なところに行き、山村での生活がどのようなものであるかなど、いろいろ体験することができました。この体験を生かし、今後につなげていきたいなと思いました。

17020200 小峯太郎

 エコツーリズムには三つの目的がある。一つに、自然・歴史・文化など地域固有の資源を生かした観光を成立させることがある。二つ目に、観光によって地域固有の資源が損なわれることがないように、適切な管理に基づく保護・保全を図ること、三つ目に地域資源を健全に存続させながら地域経済への波及効果を実現することがある。諸塚村では、ログハウスやモデルハウスが造られ、料理は畑の野菜を利用して作るなど村の産業を生かした観光がなされていた。
 この学外研修のなかでも、藤屋やへいだの里で行った体験作業が特に心に残った。私の体験作業は畑を耕すことだった。思い鍬を使い、耕したのは男子の学生だったが、終わった後はみんな疲れ果てていた。こんな重労働を還暦にもなろうとしているおばさんがさくさくとするのだから、驚いた。その後、豆腐作りが始まった。青大豆は白大豆よりも、大豆の風味が強く、見た目もきれいだった。大豆を機械ですりつぶし、大きな釜で煮るのだが、中を混ぜる時も激しく混ぜないよう注意を払わなければならなかった。そして煮た物は豆腐とおからに分けられた。私は、おからというものがあまり好きではなかったが、今回食べて初めておいしいと感じた。料理は他に鮎の塩焼き、そうめん、生野菜などがあった。諸塚村で作られたキュウリは、市販のものと違い、実が大きくシャキシャキとしていて新鮮だった。こんな野菜が毎日食べられたらいいなと思った。後は夜通し村の方々と飲み交わした。
 村の人の話の中に一つ気になった話しがあった。働き盛りの若い人があまりいなくて困っているということだった。確かに若手の人があまり見受けられなかった。せっかくいい村があるのだから、若年層が村に入らないともったいないなと思った。諸塚村のような生活が好きな人も必ずいるので、もっと世間に諸塚ラムのアピールをした方がいいと思う。そして、他の大学の学生でも特に農学部の学生には、是非この学外研修にいってもらいたいと思う。実際に体験してみていろいろ良さが分かると思うし、勉強にもなる。来年もこの企画を続けてほしいと思った。

17020210 後藤達彦

 私はこの諸塚村研修を終え、今までやったことのない、いろんな体験ができたと思います。なかでも特に印象に残ったのが、3班に分かれての研修です。私たちは2班で、大豆畑、豆腐作りをしました。
 七ッ山に到着してから、大豆畑に行くのに急斜面をおりて段々畑になっているところで、大豆の苗に土をかぶせる作業をしました。土をかぶせるのにくわみたいなものを使ったけれど、くわをまともに使ったのは初めてで、とてもいい経験になりました。その大豆畑の一列の半分ぐらいしかやらなかったし、時間も30分もやってなかったはずだけれど、かなり疲れました。地元の七ッ山のおばちゃんたちはこの作業を毎日のようにやっていると聞いて、すごいと思いました。
 その後、公民館に戻ってから、豆腐作りの班とヤマメの班に分かれました。私はヤマメの班のほうに入って作業をしました。まず、生きているヤマメが入った大きなバケツの中の水を抜き、弱るのを待ちました。その間ヤマメが飛び跳ねたりして苦しそうでかわいそうでした。その後少ししてから割りばしを使ってえらの部分をとり、次にはらわたを取り除くために箸をつっこんでぐるぐる回しながら出してくるとヤマメの腹にあるものが全部きれいにはしにまきついて出てきます。その後腹の中を少し洗うだけで本当にきれいになります。これは一本の棒ではできなくて、箸だからこそできることだといっていました。それからヤマメに塩をよくつけて竹串を刺して、焼いて食べました。やっぱり家のグリルで魚を焼いて食べるのとは比べものにならないほどおいしかったです。
 最後にこの研修で、いろいろ経験できたし、学ぶことができ、とてもよかった。この先、生きていくなかで、ここでの経験が生きてくることがあると思うから、いろんな場面で使っていけるようにしていきたいです。

17020220 酒井洋太

 今年は、国連の決めた国際山岳年、国際エコツーリズム年にあたる。ちょうど10年前の1992年、リオデジャネイロで開かれた「地球サミット」では、21世紀地球環境への取り組みを示す行動計画「アジェンダ21」が採択された。
 「エコツーリズム」。今回の学外研修で私の心に最も印象強かったのは、諸塚村の「エコツーリズム」で村を活気づけようとする前向きな態度だ。役場の職員はもちろん、地域のおじちゃん、おばちゃんまでもが自分の生まれ育った諸塚村の自然に自信と誇りを持ち、そのすばらしさを少しでも私たちに分かってもらおうとしていた。
 今回の学外研修で諸塚村の取り組みを知るまでは、私は「エコツーリズム」という言葉自体は何となく聞いたことがあったのだが、そこに秘められている深い意味までは知らなかった。
 日本では「エコツーリズム」という言葉自体が新しく、今は発展途上の段階にある。1970年代のジャンボ機就航で急成長したマスツーリズム(大衆観光)だが、旅行需要の成熟化と個性化によって、90年代にはいると、エコツーリズムへの関心が高まった。93年には社団法人旅行業協会(JATA)がエコツーリズムの初めてのガイドラインとして「地球にやさしい旅人宣言」を発表。また94年に財団法人日本自然保護協会が保護団体という立場から「エコツーリズムガイドライン」を出版した。
 さらに96年に沖縄県西表島で日本初のエコツーリズム研究会が発足した。その後、東京都小笠原諸島、鹿児島県屋久島、北海道など各地でエコツーリズム関連の組織が立ち上がり、98年には全国的なネットワークづくりを目的にエコツーリズム推進協議会が設立された(同協議会は2002年7月から日本エコツーリズム協会に改組)。
 諸塚村のエコツーリズムの中心は盛んな林業による上質な木材資源、汚れのない昔ながらの農村風景、おいしい椎茸、その他多くの山の恵み。これだけ魅力があれば十分に都会の人々を魅了することができると思う。諸塚村の皆さんには、これからもエコツーリズムを通して都会の人々に古き良き山里の暮らしを教えていってほしいものです。

17020230 佐藤美香

 村の面積の99%が森林という諸塚真裏で2日を過ごした。私はしいたけ栽培のお手伝いをした。5戸の農家が1つの場所に集まり、それぞれで経営が行われており、ほししいたけと生しいたけを大阪や宮崎市内に出荷されているということだ。しいたけの含水量は60%で、諸塚村のきれいでおいしい水だからこそ、諸塚村のしいたけはおいしいのだ。私たちは食菌された丸太を立てかける作業をした。ビニールハウスの中なのでただでさえ暑いのに、重労働のため、とてもきつい作業だった。
 そして、私たちは「へいだの里」で地鶏つぶしを体験した。私はそれまでにわとりにさわったことさえなかった。
 まず、首にほうちょうを入れ、血を流すと死んでしまう。熱湯につけ、羽をむしり、解体する。さっきまで、あばれていた鶏を解体するなんて、すごく抵抗はあったけど、すごくいい経験ができたと思う。私たちが生きるためには動物を殺して食べなければいけない。今、スーパーにはたくさんの肉が売られているが、それを買って食べるのと、諸塚村で経験したように、見も骨も内臓も捨てるところなく全て料理されるのでは大きく違っている。私は地鶏のつぶしを体験して、日常の食生活で大きな変化はないが、人は動物を殺して食べているのだ、ということについて、考えることができたことが、とてもよかったと思う。自分たちでつぶした地鶏料理はとてもおいしかった。
 へいだの里は、6つの家でできている地区の中にあり、夜には、地区の人たちと一緒に食事をした。親戚が一度に集まったように、にぎやかで、地域のおじさんの話を聞き、みんなで笑い、おいしい料理を食べ、とても楽しい夕食を食べた。
 そして、夜の星のきれいさは忘れられない。周りにぽつんぽつんと家の明かりがあるだけで、後は何の明かりもなく、真っ暗で、とても静かだった。星の数がとても多く、天の川も見ることができた。流星もいくつか見ることができた。
 2日間の諸塚村での体験だったが、普段の生活では体験できないことを多く体験でき、改めて考えさせられることも多くあった。また、何年後かに行ってみたい。

17020250 島田淳子

 森林組合加工センターでモデルハウスを見学した。環境ホルモンの発生などのも問題の多いビニールクロスや有害塗料、断熱材を一切使わない家づくりを心がけていると言っていた。ヒノキ、スギ、ナラ材できれいで木の香りがとてもいいにおいでした。
 「諸塚村で学ぶこと」で諸塚村では、村全体が、協力しあっていることがすごく分かった。観光客によって諸塚村が繁栄しているといっていた。でも、観光客には、自然を楽しむことはいいことなのだが、自然を壊してから帰ることはいけないこと、ということがとても大切であると思う。
 私のグループではシイタケ団地、地鶏の料理でした。シイタケは、コナラ、ブナ、クヌギでできる。私たちが行ったところは5戸の農家がそれぞれシイタケを栽培していた。1本の木に1000円ぐらい利益を得て、コストが5割くらいで利益が大きいので得をしている。出荷先は、大阪や宮崎の中央市場などだそうです。
 シイタケ栽培は、1回水を入れて窒息させて、菌を育ててから、使っていくそうで、1週間から6日で生えてくる。梅が咲いてから桜が咲く頃までが時期で5?15℃の時に植菌する。木の含水量が60%ぐらいで生えてくる。
 次にニワトリつぶしはおばちゃんたちがいうには、昔はどこでもやっていたらしいです。ニワトリつぶしで命の大切さを学びました。私たちが生きるには、たくさんのものを殺しているのだから、食物は大切に食べないといけないとあらためて思いました。
 おじさんに「みそぎとけがれ」を学びました。朝早くに棚田も見に行きました。水がきれいなところで田んぼをしていて、棚田は本当に山の上から低いところまで、機械ではできなさそうなところでやっていたので驚いた。8aで430kgの生産が得られる。田んぼは水が汚れていくので、ちゃんときれいに水をかえるそうです。
 池の窪グリーンパークはログハウスを見に行った。とてもきれいで木のにおいがしてよかったです。スギの木の帯状伐採はすごいと思った。自然を守るためにすごく考えてあると思いました。大規模林道の放牧では、スギが小さいところに、何aぐらいかに牛を1?2頭放して、草を食べてもらう一石二鳥であると思った。牛を放している時は、GPSなどで未来的なことをしてすごいと思った。いろいろな人たちに、この学外研修ではお世話になりました。
 村の人たちの生活をしてみて、小さい時の祖父たちの手伝いをしていた時のことを思い出しました。田舎生活というのはとても大切なことを学ばしてもらい、大人の人たちとたくさんの話ができたことが、とても勉強になりました。

17020260 新家得正

8月の6,7日と2日かけて行われた諸塚村での学外研修で、私は様々なことを体験し、学ばせてもらいました。最初に諸塚村について感じたことは、坂が多く、お年寄りは大変だろうと思ったことでした。しかし、諸塚のお年寄りたちはみんな足腰が強く、逆に若い私のほうが大変苦労してしまいました。
 最初に、畑を耕す作業をしました。慣れない作業で私たちは大変苦労しましたが、諸塚のおばさんたちは、すごい早さで、しかも正確に畑を耕し、私たちはその早さに圧倒されました。
 その後、夕食作りに取りかかりました。私はヤマメの塩焼きを作りました。水を抜かれたヤマメはまたたく間に死んでゆき、私たちは腹わたをとる作業をしました。おばさんに教えてもらったとおりにやりましたが、なかなかうまくいかず、手を血だらけにして頑張りましたが、一匹目のヤマメはぐちゃぐちゃにしてしまいました。しかし、数をこなしていくうちに、ようやく上手にできるようになりました。
 その日の夕食、私たちは諸塚の自然の恵み豊かな料理とあたたかい諸塚の人たちに囲まれ、大いに語り合い、夜遅くまで楽しみました。諸塚の人たちは皆心から私たちをもてなしてくれているのが、話しぶりや表情から感じ取れ、私は非常にうれしく思いました。
 翌朝、諸塚村の人たちにあたたかく見送られ、諸塚村を後にしました。2日目は林間放牧の見学に行きました。最初、かなりの急斜面に牛が平然と立っているのに驚きました。林内には多くの牛が放牧されていて、私たちは5,6頭の牛を見ることができました。下刈り作業の手間が省け、牛を養うことができる林内放牧は、まさに理想的だと思いました。
 私にとって2日間の研修は、驚きと感動の連続でした。この研修は、私のこれからの将来、きっと有意義なものになると思います。

17020270 杉本崇明

 大学では学べないことを学校以外の場所で得ることができるところに学外研修の意義があるのだろう、今回の学外研修を通してまさにそう思った。
 諸塚村を訪れて、私たちの生活とここの生活が全く違うことに驚かされた。私は、七ツ山班だったのだが、ヤマメをさばいて自分たちで焼いて食べるということを経験した。こんなことは今まで経験したことが無かったし、これからもこのような機会に恵まれることは少ないだろう。これは、地鶏つぶしにも言えることなのだが、ムラでは"食べる"ことと"動物"はつながっているのだろう。これに対して、私たちの生活の中では"食べる"と"動物"はあまりつながっていない。ここに、ムラと私たちの生活での違いが明確に表れている。
 「地産地消」という言葉がある。これはその地で取れたものをその地で消費するという意味なのだが、今まで私はこの地産地消こそが地球環境に負担にならない最良な農業体系だと思っていたが具体的に地産地消を考えて突き詰めていけばおそらく諸塚村のような生活になるのではないだろうか。そうなると、日本に必要な農業体系は地産地消であると一概には言えないだろう。
 また、ムラでは草取りなどを村民総出で行うが私たちの町では業者が行う。ここにもまた、ムラと私たちの生活での意識の違いがあるのだろう。村民で協力し合って生活していこうという意識は大切であろう。これは私たちがムラから学ぶことのできる大切なことの一つではないだろうか。
 他にも豆腐つくりも経験した。豆腐なんてスーパーでしか見たことがなかったのだが実際に豆腐をつくって、豆腐の製造過程を理解することができた。出来上がった豆腐を食べてみたところ、とても美味しかった。地元の人は「スーパーで買うよりも自分たちで作った方が美味しい」と言う。この味の違いは、原料となる大豆が違うからだ。スーパーでは外国産の大豆を、七つ山では地元でとれた良い大豆を使用しているのだという。
 二日間という短い間ではあったが、この諸塚村で貴重な体験をすることができて本当に良かったなと実感した。
 本当に二日間というのはあっという間で、もう一日くらい居てもよかったかなと今更ながら思われる。またいつか、諸塚村を訪れてもっともっと色々なことを学びたい。

17020280 園田光央

 私にとってこの学外研修はとてもいい経験となるものだった。諸塚村には過去一度も行ったことがなく、行く前から楽しみにしていた。もう一方の研修では、見学というかたちだったので、あまり農業を体験することはできなかったけど、この研修では畑仕事、豆腐作りなどを体験することができた。
 個人としては小さい頃から田植えや稲刈りなど実際に農業を体験したことがある。農業をやる上での楽しみは、汗を流して一生懸命やった末に、普段口にしている食べ物ができるということを知った時である。私たちは簡単に食べ物を買って口にしているが、その裏では、いろんな人の力があるんだなあということが分かった。
 今回の学外研修で、一番印象に残っているものが、諸塚の人たちとの交流である。夕食を一緒に食べて、その後、いろいろな話しをしたことが、本当に楽しかった。農業の方面に進む者としては、実際に農業をやっている人や農業の仕事に関わっている人たちの話を聞いて、プラスとなる面がたくさんあった。
 各班に分かれて、地鶏やそば打ち、豆腐作りなどを体験したことも面白かった。私はやまめをさばき、それを夕食で食べた。普段魚をさばくことなどやったことはないので、いい経験になった。
 林業組合に行き、工場も見学した。一本の木から私たちが日常生活で使っている木製品の基礎ができるまでの行程も知ることができた。牛の林内放牧の場面も実際目にすることができた。森林の下草を牛が食べ、牛が出した糞を肥料として活用しているというまさに効率のよい農法にとても感心した。
 この他にも、いろいろ体験したり、目にしたりとあった。この学外研修で学んだことの多くは、これからの人生に役に立つものばかりであると思う。将来は農業を1つの視点だけでなく、いろんな角度から見つめ、日本の農業を向上させることができる仕事をやりたいと思っている。だから、この学外研修は、そんな目標を立てている私にとってプラスになるものであった。今の自分をもう一度見つめ直し、考えさせられる場面がたくさんあるものだったと思う。今回、経験したものをこれからの学校生活に生かしていきたいと思う。

17020290 滝上修平

 八月の六、七日に学外研修に行きました。六日の七時に大学をバスで出ました。バスの中ではマンガを読んだり喋ったりしていたけど、そのうち酔ってきて寝ました。十時ごろ目が覚めるともうけっこう田舎道に入っていて、そこからどんどん山道に入っていきました。ちょっとして、木を加工しているところとか木で作った何かのモデルハウスを見学しました。山の中に区役所ぐらいの大きめのコンクリートの建物があり、その横の小さめのコンクリートの建物で昼食をとりました。中には森林景色が光で浮かぶ壁のある部屋とかパソコンがあるフロアとかがありました。二時ぐらいにそこを出ました。  
 バスが無理やりっていうぐらい狭い山道を行くと、家が所々に見え始め田んぼが斜面に段々に造られているのが目に入ってきました。田のあぜ道は見たことがないくらいにきれいでコンクリートで舗装しているものもあってちょっと感動しました。それからすぐに村の公民館らしき所につきました。ここも山奥のちっこい村ではありえない程新くてきれいで、壁には何かの賞状がいっぱい掛けてあり、何か村の人が恐く思えました。荷物を置いた後、みんなで畑の土盛りをしました。ひさしぶりに畑仕事をして気持ち良かったです。終わってから、料理の手伝いをしました。まだ生きてる魚のワタをとったり(嫌々)、豆腐作りを手伝いました。その後シャワーを浴びると、もううす暗くなっていました。夕ご飯は魚とか野菜を焼いたのとか豆腐を食わしてもらいました。普通にうまかったです。あと初めてビールをすごくうまく感じました。初めの二杯ぐらいまではやけど。藤屋って所に移って、もっかい風呂に行って十時ごろ寝ました。
 七日になって、朝飯を食べたらバスでそこを出ました。村の人が売り物風に真空パックされた漬物をお土産にくれました。そこではすごく楽しく過ごせたけれど、そういう卒の無さを見せられるとなんかすこし冷めて、そして自分のガキっぽさを思い知らされます。その日アルコールが抜けなくて一日ボーっとしていました。牛と一体の農業・継続的な林業を見学して、学校に帰りました。

17020300 友利麗

 今回の研修は全てが新鮮な体験でした。訪れた諸塚村の自然に驚き、村の人々が自然に沿った生活をしていることに感動しました。沖縄出身の私は山のことについて全くの無知でただいつも山の景観にばかり見とれていましたが、今回の体験で林家の方々の苦労や考え方を知ることができ、いろいろ考えさせられました。
 私は「やましぎの杜」班でしたので第一日目は下草刈りとそば打ちを体験しました。下草刈りは1時間程度の短い間でしたが、暑さのせいと斜面での作業とあって1時間が3時間にも思えるような大変さでした。しかも作業をした人数は30人もいたのに作業を行った範囲は50メートル四方ほどでしたが、林家の方々は毎年山二つ分ほど少人数で同じ作業を行っているなんて信じられませんでした。
 そのあと、私たちが泊まる宿に戻りそば打ちをしましたが、驚いたのは台所が昔ながらのものでごはんを釜で炊き、居間には囲炉裏があったことでした。テレビでしか見たことがない昔ながらの民家を現代の若者に提供することは、昔の家庭の生活を体験できるだけではなく、ここでの体験を通して感じたことがいろいろな面で自分の生活を見直すことができると思います。実際、大家族で生活する場とあって人とのふれあいやあたたかさを感じることもできるし、ものや食べ物の共有によって思いやりを深めていけるなど、社会では学べないことがたくさんあると思います。
 そば打ちでは、地元の方々が一つ一つ丁寧に教えてくださり、参加したメンバー全てが作ったおそばは初めて粉から作ったとは思えないようなおいしさでした。
 2日目は、班別の研究発表で、私は班長ということもあってみんなの前で発表をしましたが、他の班に人に伝わったかどうかとても不安でした。他の班の説明も聞き、ゼミの内容が違うので私たちと異なる体験や驚きがありましたが、どの班も共通して感じていたことは、食するという目的に達するまでの難しさと、生き物に対してのありがたみでした。
 都市部に住む人々と違い、村の人々はほとんど自給自足の生活をしており、育てる、加工する、食べる、という段階を自らの手で行っています。やはり大変なことは数え切れないほどあると思いますが、それ以上に都会では学べないこと、生き抜く力を身につけ、自らを鍛えるという大きなものが得られる。これからの社会において一番重要なことだと思います。そしてまた、村の方のお話を聞いて、村全体が村を大切にしていこうという気持ちがとても伝わってきました。教育に関しては不便なことはあるか、という質問に対して「生き抜く、生活するというのは村全体が学校」という言葉にとても感動しました。
 その後の林内放牧の見学も現段階はまだ実験中と先生から聞きましたが、これが成功して少しでも林業家の負担が減少し、活性化につながってほしいと思います。このような機会に参加できてとてもよかったし、また、村の方々にお礼を言いたいと思います。

17020310 鳥澤潤

 5000円を払ってバスに乗りましたが、乗り物には結構弱いので、長時間乗り続けるのはかなり不安でした。周囲の景色が山っぽくなってくると、かなり、気分が悪くなってきましたが、途中で休憩があったので、何とか無事でした。まず木材を加工する工場のような場所に着き、少し説明があった後、実際に木が加工される様子を見学しました。機械で次々と木を切っていましたが、その時に出る木くずがたまっていました。建物はかなり開放的でしたが空気も粉っぽくて、あまり長くそこにいると体に悪そうでした。次に木でできたモデルハウスを見学しました。軟らかい木材を床に使っているなどの説明があって確かにそんな感じがしましたが、それでもさすがにそのままくつろぐには固いと思いました。そして、湿気や虫などに対する不安はないのかとも思いました。その後は弁当を食べて、エコゼミナールがあって、3班に分かれて作業をしました。私がいた班では、まず大豆の畑で大豆に土をかぶせてやる作業をしました。長袖長ズボンで作業したので汗はかきましたが、山だけに畑は大きくなかったし、多人数で作業をした上に、除草作業はすでにされていたようなので、時間も短くなり、その作業自体はラクラクでした。そして作業の後は食事準備で川魚を焼く準備をする班と豆腐を作る班に分かれました。私は豆腐を作る班でしたが、大豆をすりつぶす時間が暇だったので、その間に、魚のわたを割りばしでとる作業をさせてもらいました。教えられた時は難しそうでしたが、適当にやっていたら何とか成功しました。豆腐の方はつぶした豆をしばらく煮て、絞って豆乳を出しましたが、これはかなり時間がかかりました。ついでにそうめんの用意を手伝ったりした後、入浴、食事となりました。できたての豆腐はやはりおいしかったです。村の人とも話しましたが、お酒の力も手伝っていたのか、とても気さくで、面白い話しもしてもらいました。7日には他の班の話も聞いて、そちらの作業もしてみたかったと思いました。昼食の後で、山の木の切り方の話を聞いて、牛の放牧の様子を見学しました。牛は生でほとんど見たことがないのですが、山の草木の中から現れる牛はもっと見たことがなかったので、何か新しい感じがしました。帰りのバスでもやはり気持ち悪かったですが、研修のなかでの体験は貴重なものだったと思います。

17020330 土橋由貴子

<耳川広域森林組合諸塚木材加工センター見学>
 ここは木材を集めて皮をはいで角材にするところで、私たちはただの丸い木材を角材に切るところを見学した。皮をはいだ木材を機械にのっけて、コンピュータでどこをカットするのかを決めて、一気にまっすぐ大きなのこぎりで切っていて、その早さに驚いた。今まで角材なんて何も考えずに見ていたけれど、このような工程があるなんて初めて知った。だけど木の皮をはぐところも見たかった。でも初めから角材にするのになぜ木の皮をはぐ必要があるのだろうか。
<森のエコゼミナール>
私はやましぎ班となって「やましぎの杜」に泊まることになったのだが、まず着くまでの長い山道がすごかった。すごく急な斜面で細い道をくねくね行くから、バスが転落したらどうしようかと思ってしまった。そんな山道をかなり登って「やましぎの杜」に着いたのだけれど、本当に古い民家だった。ついて、本当は林間放牧現場の見学をするらしかったのだけれど、やっていた人が去年やめてしまったので見学することができなくてただ草刈りをした。草刈りはとても急な斜面で、少しでも足を滑らしたらずるずる落ちてしまいそうなところで、太陽が照りつける中、長袖で汗をだらだら流しながら30分以上やった。草刈りは高校の時に学校の周りを何度かやったけど、それとは比べものにならないくらいきつかった。でも終わったあとは達成感でいっぱいになった。それから夕飯の準備をすることになった。やましぎ班はそば打ちを体験した。初心者用ということでそば粉を小麦粉が7対3の粉を使った。粉に水を入れるとすぐにベトベトして手にくっついたけれどこねていると、だんだん粘土のようになった。耳たぶくらいの柔らかさになったらめん棒で広げて、薄くして適当な太さに切って、沸騰した湯の中に入れてそばが上がってきたら、湯から出して水道水で冷やして、できあがる。初めてなのでうまくできるか分からなかったけれど、指導してくれた方がとても丁寧に教えてくれたので何とかできたが、麺がどうしてもゆで時間が短いのか固くなってしまった。夕飯はそばと鶏のみそ汁のようなものが2つと白ごはんとサラダが出た。どれもおいしかったけれど量が多すぎてみんな残していた。そばは人数分こねたけど半分くらいでよかったし、白ごはんは別にいらないと思った。鶏のみそ汁は少し油が多かったので、おなかにたまった。その後、風呂に入った。男子は「ごえもんぶろ」でうらやましかった。夜中に外に出たら、星がたくさん見えてとてもきれいだった。生まれて初めて「天の川」を見たので感動した。
 2日目は9時からしいたけの館21でムラにおけるエコツーリズムのあり方を話し合った。草刈りなどお年寄りには大変という意見が出たけど、小さい時からやっていて慣れているのでそんなに疲れないというので驚いたけど、住んでいる人の話を聞くとやはり村での生活は不便ということが分かった。

<大規模林道の放牧現場見学>
 とても急な斜面をバスで下り、電気の通ったヒモで囲まれた林の中で自由に放牧されている牛を見た。探すのが大変で5頭くらいしか見ることができなかった。牛はせまい畜舎で育てられるよりストレスも少なくのびのびと生きることができるし、人もあまり使わなくてよいと思うので林間放牧はよいシステムだと思った。でも電気の通った線をさわった人がいたけど感電している様子がなかったので、どうなっているのか疑問に思った。

 今回の学外研修に参加してとても楽しくてよい体験ができたと思ったけれど、他の班の話を聞くと鶏をさばいたりとかの方が貴重な体験だと思うので、私としてはそっちの方がしたかった。

17020340 中田武志

 私は南郷村出身で、地理的に近いこともあって幼い頃、諸塚村を訪れたことは何度かある。しかし、諸塚村では何が有名なのか正直知らなかった。諸塚村といえば、林業が盛んということが分かった。林業が盛んというだけあって高い山から周りを見渡すと木ばかりだった。そして、それを利用して林内放牧が行われている。杉やクヌギの木を使用し、多くのログハウスも建てられ、アスレチックもある。ログハウスは全てのものが諸塚村の木材できれいに造られ、中にはいるとスギの木の臭いで安らぐこともできる。
 森の古民家「やましぎの杜」ではそば作りをした。そば作りは水の量や打ち粉や切る時の麺の太さなどに気をつけないといけない。さすがにここに住んでいるおじいさん。おばあさんは手つきがよかった。仕上がり、見た目は悪くなかったが、口に入れると、麺はぬちゃぬちゃして味はあまりよくなかった。小学生の時うどん作りをしたことがあったが、同じような失敗だった。班別研修発表の意見を聞いてやはり地鶏をさばくのをやってみたかった。
 やましぎの杜の夜は静かで、夏なのにクーラーや扇風機がいらないぐらい驚くほど涼しかった。みんなは「星がきれい」といっていたが、私はそんな実感がなかった。これがいつも見ていた田舎人の私と都会人の違いだなあと感じた。
 諸塚村を見学し、最も感銘を受けたことは、村の人々が村全体を活性化しようと様々な活動を行い、今回訪れた「しいたけの館21」の中にはインターネットも設置され、自分たちの村をアピールしていることである。訪れた客には諸塚でしかとれないものでもてなす。私はここに来るまでは私の出身地の南郷村より田舎で何もないところだろうなあと思っていたが、実際、諸塚の方が南郷村より人口も多く、杉材を使用し多くのきれいな建物を建設している実情を見て、見る目が変わった。
 しかし、自然に恵まれている村だが、問題点もある。豊富にある杉の木だが、年代を重ねてもあまり高く売れない。外国から輸入される安価な木材が使用されるからだ。他の村にも言えることだが、若者が仕事を求め、都会に行き、人口が減り続けることや、近くに店や病院、学校がないことも問題だ。フリートークでもあったが、近くに高校がないために子供を高校に近いアパートや寮に住まわせる。これには、お金がかかる。病院や24時間のコンビニが近くにないのも不便である。お金がかかることを関係なしに学校や病院を建設するにしても、森を切り開くことによって自然が破壊され、その村などの良さにはマイナスになる。何事も全てを完璧にすることは難しいものだなあと感じる。
 この研修を通して田舎育ちを経験している私には諸塚についての知識が増えただけだが、都会で生活している人たちにはいい体験だったと思う。

17020350 中武祐葵

 8月6日の朝7時30分、バスに乗って宮崎大学から諸塚村へ向かった。荷物をバスの中に持っていったので、座った時バスの中はとても狭かった。途中でトイレ休憩をとったけど、諸塚村までは長くて疲れた。モデルハウスは床が柔らかくて外と比べると温度が低くて涼しかった。その後、耳川広域森林組合諸塚木材加工センターでは、木材がたくさん積んであって、機械で運んでいるのを見学した。加工センターでは説明があったけど、よく聞き取れなかった。しいたけの館について、昼食をとった。弁当だった。その後、森のエコゼミナールで、話しがあった。3班に分かれて、バスでそれぞれの宿泊先へ向かった。僕はやましぎの杜へいった。とても長い登り坂だった。あそこで生活したら買い物が大変そうだと思った。そこに着くと、荷物をおいた後、鎌を持って草刈りをやった。斜面が急だった。その後のそば打ちでは4人一組ぐらいに分かれた。最初のこねる作業が時間がかかった。他の組がやっているのを見ながらやっていった。夕食では打ったそばが出てきたけど、そばに見えないようなかたちだった。飲み物はビールが多くてお茶があまりなかった。ビールは飲まないので、お茶が少ないのには困った。後は自由時間で、僕は特にすることもないので、ずっと寝ていた。風呂が1人ずつしか入れなかったので、不便だった。入ろうとしてもいつも誰か入っていた。次の日は8時前には起きて、朝食をとり、片づけと掃除をして出発した。
 しいたけの館でセミナーがあった。ほとんどの人は話を聞いているだけで終わった。その後バスで放牧を見に行ったが、牛はあまり見れなかった。昼食は、まあ夢というところでカレーを食べた。ハーブティーは良かったと思う。林や家を見学して、その後時間があったので、ハーブ園を見た。いろいろな種類があった。最後は写真を撮ってバスで宮崎大学へ帰った。

17020360 中辻寿文

 今回は一泊二日の学外研修であった。早朝に学内を出発し、宮崎県諸塚村に向かった。最初に木造の家を見た。僕が驚いたのは、室温と外気温が5℃も違うということだ。昔の人が木造の家に住んでいたことが分かる気がする。その木材を扱う工場にも向かった。バスから降りた時フワーと木の匂いがした。たくさんの木があって、諸塚ならではの自然を生かした仕事らしい。確かに見渡す限り木しかなかった。
 この場を離れ今回、宿泊する宿に向かった。しかし道が狭すぎてバスが通れず、結局、途中下車して歩いていった。ついた時は何も感じなかったのだが・・・。とりあえず作業をした。作業場は山の傾斜のようなところで、ナタと鎌をあわせたような道具を使い1時間位した。一段落ついたところで、夕飯作りをした。今夜のメインメニューはソバ。そば粉と水をボールに入れ、耳たぶぐらいの硬さに練る。それを棒で円上に伸ばし、3つ折にして5mm間隔に切っていく。切ったものを、沸騰した鍋に入れ、浮いてきたら、上げて水で冷やす。といった過程。夕食の準備が終わり食卓に並んだのは、白米・ソバ・ソバと地鶏のスープ、サラダ、ビールでした。杉本先生の音頭が終わり夕食が始まった。一生懸命しただけご飯がおいしく疲れがとれた気がした。おなか一杯食べて、きれいな自然ときれいな星を見て就寝につこうとした時、悲劇が起こった。この民宿は網戸がなくアブ、蚊、ムカデ、その他が次々と入ってきて僕らに危害を加えた。正直早く帰りたかった。次の日の朝、昨夜の残り物と山魚が食卓に並んだ。今日は飯が美味しいというより、この生活から抜け出せることが嬉しくてたまらなかった。振り返ればテレビもラジオも電化製品もない、本当に時代が大正に戻った時間だった気がする。しかし自分がいかに楽な生活をしているか分かった。貴重な体験をしたので、これを日々の生活に活かせれば・・・と思った。この日いうまでもなく、自分の家の居心地の良さに深い眠りについた。

17020370 中村絵梨香

 学外研修Iに参加して、普段学ぶことのできないことをたくさん学んだ気がする。私は「やましぎの杜」で過ごした。1日目まず全員で諸塚木材加工センターの工場とモデルハウスを見学して、一番印象に残ったのは、木の香りで一杯のモデルハウスだった。ハウスのほとんどが木材で見た目も雰囲気もすごく心が落ち着いた。将来絶対こんな家に住みたいと思った。夏は涼しく、冬は暖かく・・・。木の性質ってつくづくすごいと思った。工場を見学していて少し気になったのは建築材として切られた木の残りの部分はどこに行くんだろうと。やはり紙の材料などになるのだろうか。最近製紙工場を見学しにいった時、木材チップが山になってあった。こういう風に無駄なく使っているのは、さすが技術が発達している日本らしいなと思った。
 やましぎの杜に到着して間もなく、下草刈りが始まった。想像していたのよりもかなりしんどかった。暑さと体力のなさで倒れそうだった。そしてそのままそば打ちをした。今までそばを打っているのは見たことがあったが、実際自分の手で作るのは初めてで、少しとまどった。しかし教えてくれるとおりに作っていったら、とても良く作れて、完成した時は正直嬉しかったし、それを食べた時もいつもの夕食より一段と美味しく感じた。しかし、そばに入っていた鶏が・・・。夕食の時に民家の人の隣で食べていたので、会話が耳に入りました。「これ朝のだよね?」聞いた瞬間に食べれなくなりました。普段自分たちはそういう現場にはいなくて、加工したものを見ているので、食べ物のありがたみがほとんどない。その時はとても食べ物のありがたみが分かりました。
 2日目、林間の放牧を見に行った。講義のなかで何度か取り上げられたものだったので楽しみだった。やはり聞くのと実際自分の目で見るのとは全然違う感じでした。少し思ったのは牛ってすごいと思った。結構急な斜面だったのに、良くいれるものだと思った。
 今回、学外研修に参加して一番良かったと思ったのは、地元の人との交流だった。ゼミにしても、そば打ちにしても、地元の人の今まで体験してきた思いとか、これからの若者たちへの思いなど、直接話を聞けたことが良かった。普段の講義で得られない何かがあった。

17020390 橋爪彩子

 今回の学外研修は一泊二日で、私は前から楽しみにしていた。最初に木造の家を見学にいった。木造のため、保温性などに優れていると聞いた。何となく懐かしい感じのする家で将来こういう家に住めるといいなと思った。その後、耳川広域森林組合諸塚加工センターというところへいった。ここでは木を機械で切断する様子を見学することができた。最初はただの丸太なのに機械制御でどんどん切断されて材木になっていたのを見て、このような機械を最初に作った人はすごいと思った。きっとみんなに感謝されたことだろう。その後しいたけの館21に着いた。ここで昼食を食べて先生や係りの人の話を聞いた。そして3班に分かれて、私たちはやましぎ班としてやましぎの杜に行った。やましぎの杜はなんだか本当に農家という感じで私的にはすごく好きな感じだった。着いてまず下草刈りをした。これが思ったより結構大変だった。山の斜面の雑草を刈るのだ。かまがすごく鋭いので振り回すだけで雑草は面白いほど刈れた。しかし終わった時にはすっかりばてていた。こんな大変なことを村の人は日常的にしなくてはいけないのかと思うと、本当に大変だと思った。その後少し休みを挟んでそば打ちをした。そば打ちは楽しかった。その後ご飯を食べた。ご飯には自分たちで打ったそばも出た。こってりとした味付けだったが、美味しくて、量が多かったのに全て食べることができた。その後解散してお風呂に入った。お風呂はカーテンがついてないのが怖かった。やましぎの杜では村の子供たちとも仲良くなれた。一緒に散歩したりして、楽しかった。犬もすごくかっこよかった。本当にいい思い出になった。次の日はやましぎの杜を出て、またしいたけの館21に行って話し合いなどをした後、池の窪グリーンパークというところへ行ってハーブ園を見た。すごくいい香りだった。そこで昼食を食べた後、林を見に行った。きれいなモザイク模様の林はこうやってできるのかと感動した。その後、牛の林間放牧の現場を見に行った。うまく無駄なくできているのがすごいと思った。その後大学に帰った。
 この研修はすごくいい思い出になった。いろいろ初めてのことを経験することができた。特に、1日とはいえ、村の生活を体験できたことは本当に良かった。

17020400 長谷川貴治

 私にとって今回の学外研修は農村へ行き、直にそこで生活している人の話を聞くことができ、いろいろな仕事場を見学することができ、とても良い経験になったと思います、特に、印象深かったのが二日目の林業の話しでした。
 林業の経営が苦しいというのは知っていましたが、実際に林業を営んでいる方に具体的な話を聞き、現在林業の経営がどれほど苦しいかよく分かりました。その他にも木が商品として加工されていく工程を見たり、村の人の話を聞き、将来農業関係の仕事に就こうと考えている私にとって有意義なものだったと思います。林内放牧では牛を見ることができず残念でしたが、どのような場所で行われているのか分かり、それだけでも良かったと思います。
 一番辛かったのは宿泊場所での草刈りでした。すれただけで何かにさされたようにとても痛い草や、くもなどが出てきてまいりました。
 夜は思ったほど暑くなく、過ごしやすかったし、みんなで遊んで楽しかったです。その他、そば打ちや、過疎の進む村の状態などを目にすることができ、今後の生活に生かしていけるよい経験ができたと思います。

17020410 長谷部陽樹

 今日、私たちの暮らしは便利なものであふれている。ご飯を炊く時はスイッチひとつですぐでき、暑ければスイッチひとつで涼しい風を家の内に送ることが可能である。このような便利な生活に慣れている私たちにとって、今回の実習はとてもいい体験だったと感じている。昔ながらの田舎の家であるが、それを知らない私にとってはすごく新鮮な体験であった。
 朝7時に大学を出発してから4時間。田舎の宮崎でもさらに田舎の諸塚村に入った。沖縄で生まれ育った私は宮崎の山の中に入っていつも思うことが、ここの自然はすごいということである。沖縄は小さな島なので、高い山と行っても数百メートル級だが、本土の山は丈の高い杉などの木があちこちにそびえ立っているのが当たり前である。この自然の風景を見て、私はいつも感動している。
 まず初めに、諸塚の木材加工センターで工場を見学し、モデルハウスを見学した。化学薬品をなるべく使用せず、冷房などをおかないモデルハウスは、通気性が良く、住み心地の良さそうな作りになっていた。諸塚の森林から切った木材を使い、自然をなるべく利用するという考えが見られた。
 しいたけの館で昼食をとった後、待望の研修である。私はやましぎの杜でそば打ちと林間放牧現場の下草刈りであった。まず、このやましぎの杜に行く道のりが険しかった。バスも通らないほどの細い道を蛇のように曲がり、バスが通れなくなったところで徒歩で山の頂上を目指して歩いた。そこはまさにテレビで見た田舎の家の風景がそのまま目の前にあった。着いてからすぐ、林間の下草刈りを行った。山の急斜面に沿って、雑草を手作業で刈っていく仕事である。バラの刺や枝などで体を傷つけないように長袖をつけていたが、炎天下での作業なので、短時間で疲労が増した。山で暮らすのは半端な覚悟ではやっていけないのを体で実感した。
 肉体労働を終えた後、休む暇なくそば打ち作業に入った。そば打ちは難しいと聞いていたので、緊張していた。
 まず、きちんと量分けされているそば粉に、分量通りの水を入れて、水泡をつぶすようにこねる作業をし、めん棒で伸ばして四角にして、折り曲げてナタで細かく切って、湯でゆでるという過程であった。非常に単純な作業だと、初め聞いた時は感じていたが、いざやってみると、こねる時の微妙な力加減や水の分量を計るのが大変で苦労した。できあがったそばは肉汁にいれて食べた。味はくせがあって好き嫌いがある味であったが、汗を流してこねて作ったそばは格別に美味しかった。先生方からビールの差し入れもあり、作った料理を肴にして、おいしい夕食が食べれて最高であった。
 この二日間の研修を通して私は少しも不便さを感じることはなかった。むしろ、自然や人にふれあい、体を通しての料理作りや農作業を体験できる機会があったことに、非常に感謝している。今後とも良い思い出となるだろう。

17020420 花田亮介

 今回の学外研修では、田舎の生活を体験し、山村の実態を肌で感じるということで、どのような体験ができるのかとても楽しみでした。まず、思い出に残っていることといえば、やましぎの杜に着いた後すぐにやった下草刈りの作業でした。結構傾斜がきつくて足のふんばりがきかず、ずるずると滑ってしまったり、とげのある草に触れて、手が赤くはれたり、さらに暑さで汗だくだくになってしまい、なかなか大変な作業のように感じました。でも慣れればそうでもないのかなあとも思いました。そして、そば打ちでした。そば打ちは初めてだったのでうまくできるかが不安だったが、案の定、最初はなんかそばがぷつぷつ切れて、あまりいいできではなかったです。しかし2回目は形もよくきちんとしたものができ、夕食が楽しみでした。夕食では、ビールが出てきたのはちょっと意外でしたが、そばもおいしかったし、満足のいくものでした。あと、風呂は五右衛門風呂というものでそこが深くなっていて、気持ちよかったです。夜になると、とても星がきれいで、福岡に住んでいた時に見たものとは比べようがなく、感動してしまいました。
 2日目はしいたけの館21というところで、ムラにおけるエコツーリズムのあり方ということで、班別に研修の発表をし、学んだこと、感じたこと、問題点などを話し合い、さらに村と自分との関わりについてもフリートークで話し合ったりしました。考えさせられることも結構あってためになったと思います。
 今回のこの研修では、下草刈りや、そば打ちなど、普段できないことが体験でき、有意義に過ごせたと思います。また、山村の生活を多少なりとも感じることができました。今後もまた、こういうことをしてみたいなあと思いました。

17020430 早川義朗

 今回で2度目の学外研修。行き先は山の奥地にある小さな山小屋。バスも入れないほどの奥地だったので途中で下車し、徒歩で向かった。非常に空気が気持ちよく、何もしなくても、酸素が体に吸い込まれていく感じが新鮮だった。荷物を下ろし、山の草刈りをすることになったが、見渡す限りが草だらけで、気が遠くなるのを押さえて「働かざるもの・・・」のもとで草刈りに励んだ。鎌を小屋から借りて、草という草に向けて鎌を振り回すと、とても切れ味がよいので、スパスパと切れ、爽快感で一杯である。しかし、もう一方では山ゆえの斜面が危機感を誘い、草刈りで足場を作りながら斜面を進んでいく。トゲのある草が何度も手足に襲いかかり、「痛ぇー、痛ぇー!」を繰り返していた。20人ほどで行い、小1時間ほどかかった草刈りを普段はおじいさんが一人で行っているという。「慣れればそうでもない」とは言っていたが、何とも驚きだった。
 夕方、涼しくなってきて、そば打ちを行った。今回最も楽しみな行事の時間がやってきた。そば粉とぬるま湯を混ぜて、そば粉がなくなるまでこねまくる。やがて小さな固まりとなったら、台の上に棒を使って薄く伸ばしていくのだが、棒にくっついたり、伸ばしすぎて切れてしまったりと、汗をかきながら悪戦苦闘を続けてしまう。そこで、初心者がよく使用する打ち粉を振って再度伸ばすと今度は棒にひっつくこともなくなり、また、作業に慣れてきたことも手伝って、上り調子で仕事ははかどっていった。そしてできあがったそばを折りたたんで、5mm幅で切っていき、さらに打ち粉を振り、めん同士がくっつかないようにし、鍋でゆでる。そばのいい香りが辺りを包み込み、思わずグゥー、腹の音が鳴り、待ちに待った食事タイム。果たして注目のそばの味は・・・
 「あれ?これが?そばよねえ、これ。」残念ながらいつも食べているそばのような味ではなく、希望に満ちていた僕の顔は一瞬で崩れてしまった。そば、残念な結果に終わってしまったが、小屋の人が作ってくれたスープがまろやかでおいしかったのがせめてもの救いだった。夜こっそり食べた焼き芋とおにぎりもいい味出して手美味だった。
 翌日、少し下山して、ログハウスとハーブ園を訪れた。ログハウスの中はもちろんだが木が全てを占めていて畳もあり、い草と木の見事なまでの相性で、自然の偉大さを感じさせるには十分なほど気持ちよく、涼しい空間であった。
 ハーブ園ではビニルハウスのなかで主に育てられているハーブの種類がとにかく多くて、それぞれに数種の効能があり、どれもほしい一品ばかりだった。昼食のカレーがこれまた美味で、米とハーブを一緒に炊いたということで、ご飯が黄色になっており、変わった味がしておいしかった。食後に飲んだハーブティーもほのかにレモンの味でさっぱりしていた。
 酸性雨で木々が世界中で減少している今日、今回体験できた気のありがたさをいつまでも忘れずに、そして、未来まで今ある自然を残すために、これから一層、勉強に励もうと思う。

17020440 弘實晶子

 8月の6、7日に学外研修として諸塚村に行って来ました。あまり期待していなかったのですが、予想に反してかなり面白い研修でした。
 1番の思い出は初めてのそば打ち。私たち4人の班のそばが一番!きれいな仕上がりでした!やっぱり見ているのとやるのとでは全然違い、思ったより伸ばすのやこねるのや切るのが難しかったです。でもそば作りの行動ひとつひとつに力をこめ、愛をこめ、一生に一度の味を作れてとても嬉しかったです。そばはとてもおいしく、かみしめながらありがたく食べました。
 2番目の思い出は人々のふれ合い。村のおじさんやおばさんたちと一緒になって作ったご飯。そして一緒に食べて飲んで騒いだ一時。村の子供たちと仲良くなってお散歩したり、駆け回ったり、トランプしたりと遊んだ時間。どれもが私の貴重な思い出となり、大切な人とのふれ合いを学ぶ時間でした。帰る時は少し寂しかったけれど、きっとこの村の一晩を忘れないと思う。4月に知り合ったばかりの学科の友達ともとても仲良くなるきっかけになったし、同じ時間を過ごすことができてとても良かったと思う。そ
 して、3番目に思い出となったこと。それは大変だった草むしり。ほんのちょっとの時間なのにあの急で草が激しく生えていた斜面をきれいにするのはふだん慣れてない私にとってとても大変なことでした。虫もたくさんいるし、転びそうになるし、すごく大変でした。でもきれいになっていく道を見たり、最後の終わりという声を聞く時の達成感はとても気持ちのよいものでした。
 帰る日は林内放牧を見てとても感動し、ハーブ園へ行って、心をなごませ、他の班の子の話を聞いて驚き、めいいっぱい2日間の研修を楽しみ、学び、感動することができて、本当に良かったと思いました。村はとてもあたたかく自然体でふだんできないものをたくさん私に与えてくれました。もっともっといたかったです。また、いろいろなことを学ぶ研修をしたいと思いました。

17020460 松藤望央

 この研修で一番楽しかったのは、そば打ちを体験したことだ。初心者用にそば粉と小麦粉を混ぜてくれていたおかげか、かなりうまくできたと思う。班で協力して、こねたり、切ったりして、すごくいい経験ができたと思う。私たちは生きた動物を殺して食べるということはしなかったけれど、他の班は魚の内臓を取ったり、地鶏を殺したりしたらしい。今の私たちの生活では、食料にするために動物を殺すことと、殺された動物を食べるのは完全に分離しているため、いい経験だっただろう。殺すとなると残酷なイメージがあるけれど、地元のおばちゃんがおっしゃった「殺さないと食べれない」という言葉は自分の生死に直結してるような感じを受けた。植物を食べるのも、動物を食べるのも、同じようにその命を落として食べているはずなのに、心のどこかで動物を殺す方が残酷だと感じていた。けど、植物も動物も同じ命の重みを持っているはずだから、そういうふうに感じるのはおかしいと思った。
 私たちの班は下草刈りも行った。量も多かったし、慣れていないかまを使うせいか、40分程度しかやっていないけど、汗の量と体力の消費がすごかった。私たちは大勢でやったのに、こんなにきつかったから、お年寄りはもっときついに違いないと誰もが感じたと思う。しかし地元の人の話だと地元の人は小さい頃からやっているから、足腰が鍛えられていて、私たちが疲れるほどは疲れないらしい。私は今まで、お年寄りは足腰が弱い、だから疲れやすいと思っていたけれど、そうだとは限らないと思った。
 諸塚村で一番大変なのは教育費だそうだ。ここの村の高校生は皆下宿するから、仕送りがかなり負担になるらしい。最近この村に来た人はこの村では生きるための勉強ができるから、別にお金がかかっても気にしないとおっしゃっていた。正直、私はこの人の子供がまだ5才くらいだから、そういうふうに言えるのではないかと思った。実際自分の子供が高校生になって仕送りをするとなると、やはりきついと思う。ここの村は病院が遠かったり、夜までやっていなかったりする点で不安を感じるらしい。私が泊まったやましぎの杜で家の中で不便さは感じられなかった。夜は星がすごくきれいだった。今までこんなに見たことはないっていうほどたくさん出ていた。
 1泊2日はすごく短かったけど、とても楽しく、普通できない体験ができてすごくよかった。

17020470 三野智弘

 僕は今回の学外研修を通してさまざまな新しい経験をすることができ、またいろいろと考えることができました。その中でも一番印象に残ったのは、やましぎの杜で体験したいろいろなことです。まず僕たちのグループはやましぎの杜に到着してから最初に草刈りを体験しました。これは平地での草刈りとは違い、きつい傾斜での草刈りだったので、想像以上に大変な作業でした。足元も悪かったので気をつけないと怪我をする恐れもあります。また諸塚村は高齢者の方々が多いということなので、このような作業は本当に大変だなあと思いました。やはり山村と若い人たちとの関わり方がこれからもっと重要になるのではないかと思いました。
 次に休憩を挟んでそば打ちを行いました。普段そばを食べる時は既にゆでる前の状態になっているものを買うので、今回こうやって自分たちの素手で力強くこねてそばを打つということはとても新鮮でした。また自分たちが打ったそばということで味もおいしかったです。また地鶏も食べることができ、とても楽しい夕食となりました。風呂はごえもん風呂で、中がうす黒く熱かったことを覚えています。また夜は星空が美しく、気候も蒸し暑いわけではなく、やましぎの杜の趣深さが逆に涼しさをかもし出していました。
 そして2日目、研修発表が行われました。ここでは、他のグループのさまざまな体験を聞くことができました。他のグループは地鶏や川魚などの生き物との研修があったようです。やはり一番印象に残っているのが地鶏つぶしのグループの体験話です。生きている地鶏の首を切り、血を流し、それでも強い生命力を持っている地鶏は首のないまま走り回る。それを捕らえて地鶏をしめていく、とても生々しい話しでした。僕はこの話を聞いて正直自分がこの地鶏つぶしのグループでなくてよかったと思いました。自分が地鶏つぶしのグループだったら正直地鶏がかわいそうだと思い、目を向けることすらできなかったと思います。しかし、僕たちが鶏肉を食べるためには必ずこの作業をしなければなりません。だからかわいそうとかいう感情よりもやはり感謝して食べようという気持ちを持つことが大切だと今は考えます。そして、地鶏をしめるにはやはり経験して、そして慣れが必要なんだなと思いました。
 今回の研修ではさまざまな経験をすることができました。この経験を大切にし、多方面で生かそうと思います。

17020480 宮下倫亮

 諸塚村という初めて聞いた場所での研修は、たとえ1泊2日でも、たくさんのとまどい、不安があった。また村という場所に行くのも初めてだったので、想像もできなかった。
 最初に行った杉の木でできた家は、クーラーをつけていないのにもかかわらず、涼しくて、また温かい感じのしたとてもいい家で、杉の木の香りと色が暑さを忘れさせてくれた。この家の木を加工している加工センターにも行ったが、従業員の人が炎天下の下懸命に働いていた。加工センターは騒音と木のくずのほこりがひどく、耳や肺が悪くなるのではないかと思った。初めて見た木の加工は、とても大きな機械が常に動いていた。ただの丸太が我々が普段見ている木材になっていっていた。しいたけの館21はまだ新しく、昼食の弁当にあったしいたけもおいしかった。近くの川は、とてもきれいな川で、すきとおっていた。私たちがお世話になった場所は、やましぎの杜でとても急な坂の頂上にあり、最後はバスでは通れなくなり、歩いて到着した。家を見た感想は、正直資料で見たより古いと思ったが、よく見ると、とても味があり、なぜか懐かしい感じがした。すぐに下草刈りをしたが、やはりとても急な斜面で何度も滑りそうになった。下草刈りはとても大変な仕事で、お年寄りの方は大変だろうと思った。大勢でしたので40分で終わったが、一人でやると、どれぐらいかかるのだろうと思った。やましぎの杜では、そば打ちも体験できて、最初は、どうすればよいか分からなかったが、おばさんたちが親切に教えてくれたので上手にできた。このそばをみんなで準備して、ご飯、地鶏のみそ汁も食べれた。とても家庭的な味で、みんなもとても満足していた。お風呂も五右衛門風呂があり、また囲炉裏などの昔ながらのものが残っていてとてもいい体験ができた。夜はとても空気がおいしくて、夜空も星がいつもよりはっきり、きれいに見れて、とても感動的だった。クーラーなどを使わなくても、自然の風が寒いほどに涼しかった。朝は塩さばを焼いてもらったものを食べ、またみんなで準備と片づけをした。3班が合流したあとに行われた議論では、各々の代表者が自分たちの体験したことを発表してくれたおかげで、いろいろな考え方やこれからの諸塚村のことを考えさせられることがあった。この後に見た、林内放牧は授業で何度も聞いたことがあったが、生で見たのはこれが初めてだったので、とてもインパクトが強かった。まあ夢で食べたカレーとハーブティーもとてもおいしかった。昼食の後に木の伐採を見た。この時に90年ぐらいの木が2?3万円にしかならないと知った時は林業の大変さがとてもよく分かった。この学外研修は全てが驚きの連続で、自分にも新しい考えと知識が加わった。また何度でも足を運び、いろいろなことを体験したいと思った。

17020490 向井康晴

 今回の学外研修では、今までに体験したこともないくらい山奥に入り、さまざまな体験をしました。まず始めに、ほとんど全て木材でできたモデルハウスを見学しました。中にはいると、空調設備がついていないのに涼しいのに驚きました。その後に森林組合の工場を見学しました。そこでは大きな機械が木を一定の大きさに切っていて、さまざまなところへ出荷していました。その後3班に分かれ、僕はやましぎの杜に行きました。マイクロバスで普通の道を進んでいたはずが、いつの間にかすごい急な坂道に変わり、不安になりました。しかも車1台がやっと通るくらいの道だったので、なおさら不安になりました。もうすぐで目的地という時にバスがこれ以上あがれないくらい狭くなってしまい、歩いて上がることになりました。
 家のある場所は、ほとんど山の頂上でした。着くとすぐに作業を開始しました。まずは急な坂の下草刈りをしました。機械ではやれそうにない場所なので、カマでやりました。カマは普通のやつより重く、切れ味が良さそうなカマでした。作業を続けていると、腕の感覚が鈍くなっていくのが分かりました。あまり使ったことのないカマで、足場が悪いところだったので、思ったより疲労がすぐにたまる感じがしました。全て刈り終わるともうくたくたでした。終わると、次はそば打ちをしました。100%そば粉じゃなかったので、こねやすかったです。みんなで協力して作ったそばの味は格別の味がしました。
 夜になり空を見上げると、そこには無数の星が輝いていました。空気も澄んでいたのですごくきれいでした。しかも山の上だったのであまり暑くなく、快適に寝ることができました。
 次の日の朝になると、既に食事の準備ができていてほとんど何もすることがなかったので残念でした。
 最後にみんなで集まり、違う班の話を聞いていると、みんないろいろな体験をしていて、楽しそうに話しをしていました。地元の方の話しでは、僕たちの目で見ていた感じではなく、大変そうな仕事でも楽々やっているような感じでした。不思議な体験など、さまざまなことを知ることができた今回の研修は、そしてもっといろいろい知りたいと思わせてくれる、とても素晴らしいものでした。

17020500 村岡浩行

 今回の1泊2日の諸塚村森のエコゼミナールを振り返ってみて、一番の思い出は、やはり、やましぎの杜での体験です。まず、全員が3つの班に分かれた。自分は宿舎が「やましぎの杜」というのに決まった時、「一体どんなことをするのだろうか」と胸をわくわくさせていた。そして宿舎に着いた時、まず下草刈りをした。これは、大変暑く、疲れたが、村のために、1つ良いことをした気持ちがした。
 それが終わると次は食事の準備でそば打ちをした。そば打ちは初体験だったが意外と簡単だった。しかし、そば粉とお湯の割合が難しく、理想の柔らかさにならなかったのが、くやしかった。夕食は、そのそばを使った料理でとてもおいしかった。夕食の後、今まで入ったことのなかった五右衛門風呂に入った。昔懐かしい風情があった。そしてその後、この宿舎が築130年の古民家を改修し、標高650mに立てられたこともあってか、星空が大変美しかった。今までで、一番たくさんの星が観察でき、大空に手が届くような感じだった。
 人と自然の共生を感じ、ゆったりとした時間が長あれ、自然の息吹を満喫できる昔ながらの民家だった。
 次に全体を通しての感想として、人間と自然との調和が大切だと思った。この2日間、諸塚村を訪ねて、大変癒され、心が落ち着いた。やっぱり人間には、森などの緑が絶対必要だということが再認識できた。しかし、人間はそれを分かっていつつ、木を無作法に切り倒して森を破壊している。これには、早急な対策が必要である。
 最後に研修を通して考えたこととして、まず、農業をやっていく上での大変さです。農業に従事する人々が、年々減ってきており、年齢も高齢化になってきているといわれる。しかし、本当に苦しいのは、高齢化ではなく、子供の教育費の支払いだと分かった。なぜなら、農業を昔からやっている老人は、自分たちよりも全然能率良くやっていくことができるが、教育費は田舎・都会関係なく同じ金額を支払わなければならないので、収入が少ない田舎の人にとって大変苦労すると聞いた。
 次は林業をやっていく上での大変さです。今、林業だけで、生活をしていくのは、すごく困難であることが分かった。なぜなら、現在、日本では、木材を海外の輸入に頼っており、日本の木材は大変安い値段で取り引きされているからです。この学外研修で、さまざまな村での生活や苦悩を感じることができた。

17020520 毛利真裕子

 村というものはどういうものなのか?田んぼ・新鮮な野菜・おいしい空気や水・農業・きれいな空・ゆったりとした時間。私はこういう漠然としたイメージしか持っていませんでした。でも、それは村のきれいなところ、いいところだけであり、そのいい環境を作るための裏側を見ていませんでした。諸塚村では、いい環境を作るための裏側と、さらに村の気持ちの良さを見てこれたと思います。
 私は、諸塚村ではやましぎの杜にお世話になりました。やましぎの杜では下草刈りとそば打ちをさせていただきました。下草刈りは、みんなでかまを使いました。かまを使ったことなど一度もなかったので、初めは下草を思い切りかまで刈っていましたが、そのうち思い切り刈らなくても、下草に向かってななめにかまを入れればすんなり刈れることが分かりました。ズボンの中まで汗だくで下草刈りをしました。山での下草刈りは傾斜がきつく、機械が入れられないので、人の手で刈るそうです。私は、そんな単純なことも知りませんでした。そば打ちも初めてでした。あんまり、うまくできなかったけど、そばをゆでる時に初めてかまどを使いました。やましぎの杜は130年も前の古民家を改装したもので、いろりや縁側など懐かしい雰囲気のものがたくさんあり感激しました。夜はあまの川まで見えました。
 諸塚村では、実際の村のあり方を間近で見ることができ本当に感心したし、自分の思っていたこと、考え方が実際のものとは全然違うことを思い知らされました。昔、こんなことを言われたのを思い出しました。「田んぼにたくさんの稲が実り、その上をとんぼが飛ぶ。田んぼのまわりの水路には、きれいな水が心地よい。こんな田舎の風景を人は自然の風景だというけれど、人が手を入れ人工的に作った風景でしかないんだよ。」諸塚村に行って、この言葉が少し実感を持って分かった気がします。

17020530 森永晶子

 まずこの1泊2日の学外研修があると聞いて、私は不安に思った。今まで村での生活なんて体験したこともなく、想像がつかなかったからである。
 初日はまず耳川広域森林組合諸塚木材加工センターとモデルハウスを見学させてもらった。木材加工センターでは丸太が角材になっていく過程を見せてもらい、その木材を使ったモデルハウスはとても涼しく感じた。全てが木を使ったもので、木材のいい匂いもして、とても素敵なものだった。とても暖かく明るい感じがした。見学が終わり「森のエコゼミナール」の説明を受けて、私はワゴンで移動した。ワゴンから山の風景が見え、秋になると黄色と緑のモザイク模様になり、それは針葉樹と広葉樹が生えているからだと説明を受けた。夏で緑一色だったからよくは分からなかったので、一度見てみたいと思った。そして宿泊する「やましぎの杜」に着いた。着いてすぐに下草刈りの作業に入った。斜面での作業で太陽の直射やとげのある草などもあって、40分ほどの作業であったけれど、本当に大変で疲れた。少しでも気を抜くと、足を滑らしてしまいそうになる、とても危ない場所だった。それでも諸塚村の老人たちは朝から何時間も働くなんて、すごく大変で辛い作業だと思っていたけれど、村の人の話で昔からずっとしている作業だから平気なんだと別に辛いことではないと聞いて、なんて自分と違うんだろうと思った。そこらの若い人よりも体力があるのだ。私たちが便利で甘えた生活をしているのを思い知らされたし、自分を中心に考えていることにも気付かされた感じだった。夕食はそばで初めてそば打ちをした。なかなか難しくて少し固かった。でも自分で作ったものだったからおいしく感じた。村での生活は思っていたよりも快適で楽しいものだった。涼しくて、星もよく見れて、とても静かで落ち着いた感じで、ここちよかった。
 次の日は興味のあった林間放牧を見学した。初めての放牧のあり方で、牛を林に放牧することによって、下草を食べさせることにもなる。労力を少なくしたり、牛の健康やストレスにもよいことだと思ったけれども、水質汚染などの環境への影響も心配されていることも聞いていたので、どうなんだろうと思った。今のところは問題はなくていい方向に向かっているようでよかったと思った。この研修で農業から離れていく人も増え、高齢化している状態で、よりよい農業をさがしていくことのむずかしさも感じた。あまり実際のこととしてみんなが重大なことと気付いていないことが多くて、これから、どう向き合っていくのかと考えさせられた。環境とうまく付き合っていくことの大切さが少し分かったような気がした。

17020550 山田剛志

 僕がバスの窓から見た光景は「なんてすごいところなんだ」と驚くにもほどがあるくらいすごかった。そこには、家が峡谷を流れる川にいつ落ちてもおかしくないところにあったり、山の中腹に家が、斜面にへばりつくようにしてあったりと、テレビでもめったにお目にかかることのできないような光景が広がっていた。
 僕は前から日本昔話に出てくるような家に住むのにあこがれていた。そして、この研修で実際に民家での生活を体験して、とても満足した。家の中に囲炉裏やかまどがあったり、柱や床、天井が黒く煤けていたりして、生活の匂いが感じられた。民家で生活をして感じたことは、自分の家よりも住み心地がよく、心が和み、くつろげたことだ。今まで一度もこのような家に住んだことがないのに、何か不思議なことに、懐かしい気持ちになった。それを思うと今の自分の家が虚しくなってきた。
 この研修で一番印象に残ったことは、諸塚村の人たちは自分たちの村に対して、とても強い誇りを持っているということだ。彼らは村の抱えている数多くの問題を克服するために、いろんなことにチャレンジしていて、積極的だ。それに、「自分たちの村は自分たちの手で」という意識が強く、とてもたくましい。そんな村の人たちの姿を見て、村を盛り上げていこうとするエネルギーが僕に伝わってきた。
 諸塚村に来て間もない頃、この村には集落が80いくつもあり、しかも山に囲まれているため、僕はこの村に対して閉鎖的なイメージを持っていた。ところが、村のいろんな話しを聞くにつれて、そのイメージが少しずつ変わっていき、むしろ開放的な村であると思うようになった。
 僕が思うに、諸塚村は山によって閉鎖されていることで、住民は近所との関係が深くなり、お互いによく協力しあう。そして、その力が村民全員の団結力を生み、村を支えているような気がする。だから、このエネルギー源は近所とのつきあいから起こるのではないかと思う。だけど、このことはこの村に限ったことではないと思う。かつての日本のどこでもが、この村のように近所との交流が深かったと思う。それが、現代人は忙しいためのせいか、近所づきあいがなくなっていき、家族間でさえもなくなっているような気がする。どうやら今の人たちは大事なものを忘れてしまっているみたいだ。このままではいけない。僕はこのことを村で学んだ。村を訪れることで、みんなが忘れ去ってしまった大事なことが思い出されるはずだと僕は思う。

17020560 山根修平

 諸塚村やましぎの杜に着くと僕たちは最初に斜面の下草刈りをしました。草を刈っていると地面がやわらかい場所があり、足が滑って草が刈りにくかった。草刈りをしたのはほんの30分程度だったが腰を曲げて草を刈っていたのできつかったです。草刈りが終わると次に夕食のそばを打ちました。まず最初にそば粉に水を加え、それを力強くこねます。そば粉が固まってくると次に生地に穴が空かないよう注意しながら四角くなるよう生地を伸ばし、次に生地を4つに折り、包丁で切っていきます。切り終わると最後に茹でて完成です。そばを食べてみるとそばが粉みたいな歯ざわりがしてあまり美味しくなかったです。夜外にいると山の上で周りに全然光がないため星がたくさん見えてきれいでした。2日目は最初にしいたけの館に行きまず班毎で話し合ったと、昨日体験したことを全員で話し合いました。他の班では鶏を自分たちで殺して食べたという話しや魚を釣って食べたということを聞きました。諸塚村の方からの話しでは、諸塚村ではしいたけが盛んに作られていることや道が細く消防車が通れないため村の人が協力していることなど大変なことがいろいろと分かった。池の窪グリーンパークでは他の土地と違った間伐方法が行われていることや何十年もかかって大きくなった木が今では木の値段が下がり1本でほんの数万円にしかならないことが分かった。大規模放牧では牛が生き生きしているという話を聞きました。この学外研修で街では日頃体験できないようないろいろなことが体験できたのでよかったです。学外研修で村というものは人間が生きていくなかで必要なことを全て学べるような気がしました。村があるということが町で僕たちが生きていけるということに大きな影響を与えていると思います。

17020570 山根芳樹

 諸塚村に着いてからすぐの山の草刈りは、キツくて大変でした。軍手や服の上からでもチクチクと刺さる草があり、ぼくはその草に刺された上に、汗がしみて、ヒリヒリと痛みました。また、山での作業なので、草を刈るところは平坦ではなく結構な斜面だったし、草が茂っていたので足元もわかりにくく、ひやひやしながら草を刈りました。結構バサバサとたくさんの草を刈って、ストレスの発散になったし、楽しかったけど、毎日やるとなると、ものすごく大変だなと思いました。これを毎年、自分よりも年上の人たちが機械も使わずにもっと長い時間やっているということを聞いた時は驚きました。
 次に行ったそば作りでも班の人たちと協力して作り、あまりうまくできなかったけど楽しく作ることができました。ぼくは初めてそば粉からそばを作りました。そば粉に混ぜる水の量が難しかったし、水を加えてできた生地を引き伸ばす作業がなかなか広がらなくて大変でした。伸ばした生地を折り畳んで切る時も、そばの太さが太くなったり、細くなったりと、太さが一定にならなくて変な形のそばになってしまいました。だけど、自分たちの作ったそばが食事に出てきて、食べた時は、格別でした。また、食事の時に、鶏のスープのようなものがあって、その中に入っていた鶏がちょっと前まで生きていたということを知った時は、少し驚いたけれど、美味しかったので、残さず食べました。食事の時は食器の準備や食器にご飯をついだりするのを、同じ学科の人たちと行い、それがきっかけで同じ学科のいろんな人たちとコミュニケーションをとることができてよかったです。後、夜は静かで、その時見た星がとてもはっきり見えてきれいだったのがとても印象に残りました。
 バスでの移動が大変できつかったけど、普通に今まで通りの生活をしていたらなかなかできないような経験をすることができて、来てみてよかったと思いました。

17010160 加藤弘貴

 この研修を通じて、日本の林業のおかれている厳しい状況、つまり海外から輸入される安価で大量な木材資源のために、日本の林業は全く採算が合わない産業となっていて、日本の森林資源の大半は有効に利用されず、放置されている中で、諸塚村において行われている様々な取り組みやシステム、例えば、協同組合による効率的で計画的に持続性を考えてあるシステム、また木材の持つ独特な雰囲気の良さをアピールするような自然素材のみを利用した建設を促す活動によって、安価な海外の木材にも負けない力を持ち、日本の中でも比較的林業が栄えていることは、そこにあるシステムのすばらしさを示していると思いました。これらのシステムが日本中に普及していけば、日本全体で森林資源の有効な利用にもつながり、ひいては海外における粗放で破壊的な森林伐採の防止にもつながる可能性も十分に含んでいると感じました。
 また、全国的に農村、特に中山間地域においては、過疎化、高齢化の影響が大きくなっていることが問題とされ、年々放置され荒廃していく田畑の増加が進んでいる。田畑の荒廃は、我が国における農家戸数の約4割を占め森林面積の約8割を占めている地域であるゆえに、荒廃自体がもたらす土砂崩れや洪水といったことも一問題ではあるが、それよりまして、中山間地域の衰退が、食糧自給率のさらなる低下といった、深刻な問題を引き起こすことにもつながることは明らかであると思いました。
 それらを解決する手段として、私たちが今回体験したグリーンツーリズム、つまり普段、農村などと全く関係を持たない人々(都市部の人々)がゆとりや安らぎを得るために農村を訪れ、自然やそこにある特有の文化に触れることにより精神的な財を得る。一方、農村に暮らす人々にとっては、農村の活性化や都市部の人々から得る新たな収入により、金銭的な財を得るといったシステムを、実際に都市部の人々として、様々な「ぬくもり」を感じることができ、大変有意義なものであったと思いました。しかし、一方で、道路の整備などを含め、設備全般といったことなどを含め、受け入れ側の準備不足に加え、都市部の人々の心の準備不足など、いくつかの問題はあるとは思うが、私は大変いい経験になったと思う。机上の空論では分かり得ない多くの事柄を学べたと思いました。

17010290 鹿田哲

1) 耳川広域森林組合諸塚木材加工センター工場見学、モデルハウス見学
 耳川広域森林組合が日本で1番大きな森林組合らしいが、工場はそんなに大規模ではなく、日本の木材の大半が輸入であることや、日本の林業の危機などが頭をよぎった。モデルハウスは見た目もよく、遊び心もあり、冷房や断熱材を使わなくても生活できる温度を保て、経済的にも、エネルギー資源的にも合理的であり、こういう家に住みたいと痛感した。

2) セミナー「諸塚で学ぶこと」
 諸塚村の魅力は豊かな自然ばかりでなく、諸塚村に住む人々も、魅力の構成要素の1つであるようだ。諸塚村の原自然を21世紀に残すため、定住人口を増やすのではなく、交流人口を増やす意向などを聞いていると、時代の最先端を読んでいる頼もしい人々を目の前にしているのだと襟を正したい気分になった。農村における滞在型の余暇活動(グリーン・ツーリズム)の推進、農産物の産地直売を契機とする農業体験等の促進、その他都市と農村との交流機会の確保や交流の場の整備等により、都市と農村の交流が促進され、村を訪れる人々、村の人々がお互いに自分とは異なる他者との関係性を通じて新しい自己を発見し、成長していくのだと納得できた。機知に富んだ矢房氏の話はいろいろなことを示唆していて、我々にある種の変化をもたらしたように思われる。

3) やましぎの杜「下草刈り」
 きついという声の多かった下草刈りだが、ぼくは1時間弱だったためか、いい運動になったのか、楽しかった。触るとかゆくなる、トゲのある草や暑さが作業の進行を妨げた。毎日、1日中この作業をやるのは大変だろうなあと思われる。

4) やましぎの杜「そば打ち」
 4人で1班に分かれ、そば打ちを行ったのだが、そばを薄く、四角に伸ばす作業にどの班も苦戦を強いられていたが、僕らの班には何故か職人のように栃面棒の扱いがうまい人がいたので非常に上手くできた。

5) 食事準備、食事
 かまどを初めて生で見て、びっくりしたが、料理の美味しさにはもっとびっくりした。昔は、さし身をごちそうにしていたとの話しだが、やはり、その場所でとれたものがよいということが証明されたように思われる。ビールが出たのには、大学生を実感できた。

6) 入浴
 初めて五右衛門風呂に入浴したが、普通のお風呂とあまり変わらない気がしてしまった。僕はかなり遅く入ったが、水温はちょうど良かった。

7) 就寝
 星空が美しかった。流れ星やカブト虫も発見でき、この景観を子供たちにも伝えなければならないといった感情までは芽生えなかったが、諸塚村に来てよかったと思った。風が涼しくてすごく快適で、自然のアメニティを存分に味わった。

8) 起床、朝食
 早朝から食事の準備をしてくださっているのを目の当たりにし、目頭が熱くなった。塩さばと地鶏が美味しかった。「寝起きのビールはうまい」とタモリ氏が言っていたのを思い出し、試したかったが、実行は出来なかった。くやしい。

9) 森のエコゼミナール「ムラにおけるエコツーリズムのあり方」
 他の班は、地鶏つぶしややまめの解体とその食事を通じて、動物は他の生物を殺してしか生きられないという真実との距離や認識を明確にした様子だった。山に住む年輩の方々は、山仕事を簡単にこなすベテランだという話を聞き、後継者の育成について考えさせられた。ムラには高校がないため高校に子供を遣るのが大変だということに対し、高校では社会適応能力を伸ばすことぐらいしか教えることが出来ないが、ムラでは生きのびる力を身につけることができ、ムラを出て教師をした人を招き、大検を受けるなど、選択肢は無数にあるという意見が飛び交い、充実した時間を過ごせた。

10) 放牧場見学
 1番きついといわれる除草の負担がなくなり、除草を買わなくて良い、外国から窒素を輸入しなくて良い、と生態系の保全にも経済的にも体力的にもいいことずくめの牛の林内放牧だが、40°の傾斜でも倒れない牛の姿は雄大だった。電気柵のコストや糞尿による河川の汚染などが心配されているようだが、川が汚れないといいなと思う。

11) 池の窪グリーンパーク
 ハーブカレーはあまり腹が減っていなかったためか、微妙な味だった。70年ものの杉が1本2万円という安さにはショックを受けた。

 


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