「諸塚でやま学校しよう!」
第81回 2008年5月
 まちむら応縁倶楽部のエコツアー 
 これ以上の天気はない!素晴らしい天候です。やましぎの杜に着くと、甲斐光さんと立山キミ子さんが出迎えてくれ、とりあえず、冷や茶で一服。土間で光さんからお茶の話をいただき、いざ茶摘みへ。

 天気には恵まれたのですが、茶の芽の伸びが今ひとつでしたが、それでも総勢30人で野鳥のさえずりを聞きながら1時間くらい摘むと、「かるい」2つ分になりました。釜炒り作業も考え、もう少し摘みたいところをグッとこらえて、「したしぎ」に戻りました。

 釜茶作り名人の光さんと助手の甲斐一喜さんが大釜の釜土にまきを焚き、揉んだ茶を乾かす炭をおこし釜炒りの始まりです。大釜の底が赤くなるくらい熱するといいそうです。茶葉を入れるとぱちぱちと焼ける音がします。二股の枝を両手に持ち焦がさないように休まずにかき混ぜます。茶葉にまんべんなく火が通り、色が変わった時点で竹のむしろに移し、丹念に揉みます。

 揉み方にもこつがあり、竹の面の正面に座り斜めに交互に転がしながら揉んでいきます。固まりになった茶葉を炭火で乾燥させます。大きな竹で編んだ筒状の上に焼き肉のジンギスカンのような形に編んだ竹にほぐしながら乗せ、炭をおこして乾かします。3釜分を作りました。

 30人近くの受講生がそれぞれの思いを入れながら釜茶作りが進んでいきます。葉が少し固くなったところで、縁側に広げて冷まします。今日の工程はここまでで終了です。

 晩ご飯のメニューは、やましぎの筍入り豚肉煮込み、うど、筍・こんにゃくの木の芽和え、そして常連のSさんによるツバキの花、藤の花そしてやましぎのお茶の葉の天ぷらです。光さんには、朝から筍を掘って湯がいてもらったり、ウドやタラの芽も準備していただきました。感謝です!子ども達もたくさん手伝ってくれました。交流会は、Kさん夫妻差し入れの飛騨のお酒をいただきながら和やかに進みました。

 朝食後は釜炒り茶づくりの最後の仕上げを行いました。ドラム缶で作ったかまどに、大釜を斜めにのせて仕上げをしていきます。火力は弱めです。根気強くかき混ぜながら、焦がさないように仕上げていきます。釜で炒っては冷ます工程を3回繰り返すと、ようやくできあがりです。みんなで交代しながら仕上げていきました。平行して、お昼ご飯のかっぽ飯とかっぽ鶏の準備もします。伐ってきた竹を使って、お釜とお鍋替わりにします。かっぽ鶏は、鶏肉、筍、キャベツ、椎茸、人参、たまねぎなど季節の野菜を使いました。味付けは塩こしょうと、味噌味の2通りです。

 合間に、近くの竹林で、ちょっとトウがたっていましたがタケノコを掘り、湯がきました。ついでに、竹の箸もつくりました。 

お昼には、美味しいかっぽ鶏の炊きあがりです。心配されたご飯もどうにか炊きあがりました。昼食の盛りつけをしながら、仕上がったお茶を「銘茶」と記入された茶袋に入れてできあがり。皆さんの思いが詰まった美味しい銘茶です。

 楽しい昼食を終えると、それぞれの車で帰路につきました。一家族、また一家族と送り出すとき、何とも言えない気持ちになります。本当にありがとうございました。またお待ちしております!と手を振りながら見送りました。 

平成20年5月3日(祭)〜4日(祭)実施  受講生28名

〜受講生のご感想〜
子どもと一緒に楽しめる休日ならではの体験でとても楽しかったです。
自然のものをつかっての料理、この時期しかとれないものの食材でとてもおいしくいただき、楽しませていただきました。
お茶ができるまでをすべて体験できて、いつも毎日飲んでいるお茶のありがたみをひしひしと感じ、昔の大変さも知る事ができてとても良かったです。
私も含め子ども達もお茶摘みを経験したことがないので、その工程もわかり大変有意義な時間でした。今後もいろいろな企画に参加したいと思います。
今回お世話いただいた甲斐光さんに感謝です。竹でのご飯やかっぽ鶏も大変美味しかったです。

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