「諸塚でやま学校しよう!」
第79回 2008年1月
 まちむら応縁倶楽部のエコツアー 
 今回は、まず炭焼き。

 塚原の甲斐耕平さん宅の炭窯で「やま学校しよう!」が始まります。窯に乾いた孟宗竹を半分に割ったものを隙間なく詰めます。伐ってしばらく寝かせておいた竹が炭焼きに適しているようです。窯に蓋をして焚き口から火をつけ、うちわで扇いで火を送りますが、窯の竹に火がつくまでかなり時間がかかります。
 火が着いたら、小さな焚き口を残して窯の隙間に土を詰めます。これは、熱が逃げたり、余分な空気が入らないようにするためです。火入れからおよそ12時間で出来上がりますが、それまでに微妙な焚き口の調整が必要のようです。焼き上がりは夜中になりますが、煙突から出る煙の色が透き通ってくるのが目安です。焚き口と煙突を完全にふさぎ、空気を遮断するそうです。
 
 今日は火をつけて炭焼きは終了。森の国しいたけ団地に移動し、しいたけ狩りをしました。しいたけハウスは、発生に適した温度に暖房しされ、かなり暖かです。甲斐吉昭さんのお世話で、袋に入るだけのしいたけを採りました。袋は、いつもより大きくしてもらったようで、やま学校生は袋一杯のしいたけに大満足の皆さんでした。
 
 夕方、宿泊先の「へいだの里」に入りました。男性陣が囲炉裏に火を焚き、早速しいたけを串に刺して焼きはじめました。串作りのナイフは、ちゃんと持参していたようです。しばらくあとに囲炉裏を覗くと、今度はぼっぽ酒用の青竹が座っていたのには驚きでした。素材は、周りにいっぱいありますので、あとは皆さんの知恵で何でも出来る「やま学校」です!
 
 総勢20人前の猪鍋づくりですが、参加者のうち半分以上が女性で、ベテラン主婦ばかり。私が手も口も出すところはありません。大きな鍋二つに、猪肉、ゴボウの順で入れて長く沸騰させます。最後に材料を入れて味付けですが、鍋なら味噌と言う受講生、しょうゆも食べてみたいと言う受講生もいます。ここで満を持して、常連受講生で料理長を自負するSさんが登場。二つめの鍋はせっかくだからと急遽しょうゆ仕立てに変更です。 サイドメニューに、諸塚の冬の野菜サラダ、鹿肉の竜田揚げ、炭焼き世話人の耕平さんの差し入れも加わり、やま学校の新年会の始まりです。
 
 おなかが満たされて恒例の自己紹介。今回の参加者のほとんどは初めての方で、団塊の世代のご夫婦が数組参加されていましたが、「これからも参加します」と嬉しい挨拶もありました。どの受講生も話が上手で、楽しいひとときを過ごしました。
 夜は、神楽鑑賞です。神楽のある戸下地区に着くと、すぐに脇宿と呼ばれる接待宿に入りました。地元の方や別のお客さん方と焼酎を飲みながら話が弾みました。太鼓の音や笛の音色、真剣に神楽を舞う舞い手、初めて神楽を見る受講生も大満足。実は宿から一歩も動かなかった人もいたとか・・・。懐かしい方との再会場面もあり、充実した神楽鑑賞でした。集合時間も厳守され、時間どおりにへいだの里に戻ることができました。 
翌日、朝はゆっくり目のスタート。朝食を済ませ、昼食用のおにぎりの準備をします。朝食では、メニューになかった白菜の即席漬けが出来ていました。さすがお母さん方ですね。一方、男性陣は庭のシュロの葉で、今にも飛びそうなバッタ細工を作っていました。へいだの里玄関前で記念撮影を行い出発です。
 
 朝一番は、樹齢数百年という塚原神社の巨木の森を見学し、癒しの森を体感しました。
 いよいよ炭の窯出しですが、昨夜は夜中の2時過ぎにやっと焼き上がり、耕平さんが窯の蓋を閉めたそうです。まず鉄板の蓋を取り詰めていた土を取り出します。窯の蓋を開けると受講生から歓声が上がりました。まだ温かくて竹の形がきれいに残った竹炭が出来上がっていました。備長炭とまではいきませんが、炭と炭が当たる音は心地よく聞こえました。子ども達も窯出し作業を手伝います。

  昼食は、竹炭でバーベキューです。しいたけ、差し入れの魚の干物、尾頭付きの塩サバ、豚肉ブロックと、盛りだくさん。一番豪勢な食事となりました。最後にみんなで焼いた竹炭をいただきました。インテリアや除湿材など、いろんなことに使えるのが楽しみです。皆さん、また会いましょう。(聖)

平成20年1月26日(土)〜27日(日)実施  受講生名


 NEWSへ



諸塚村企画課 しいたけの館21
TEL 0982-65-0178