「諸塚でやま学校しよう!」
第78回 2007年11月
 まちむら応縁倶楽部のエコツアー 
 今回は、やましぎの杜が舞台です。

 今年最後のエコツアーの初日は、蕎麦の脱穀と蕎麦打ちです。やましぎの杜の「したしぎ」の庭にシートを敷き、戸板を立てかけ、そばの脱穀が始まります。まず、あやし(脱穀のこと)の名人・甲斐光さんより蕎麦について説明です。蕎麦は、種をまいて75日目に口にすることができる、昔の蕎麦作りの様子などを話していただきました。昔は山に食べ物が沢山あり、猪が村里におりてくることはなかった話には興味深く聞き入ったやま学校生でした。先日刈り取って小屋に干してあった蕎麦を運び、あやし方のはじまりです。シートの上に立てて並べ昔ながらのめぐり棒という道具であやします。

 世話人の光さんが作っためぐり棒は大活躍です。蕎麦も良く乾いていて簡単にあやすことができました。次は実の選別でしたが、荒ごみをとり『とうみ』にかけて蕎麦の実だけにしていきます。子ども達も楽しく参加しました。石臼を準備し粉にしましたが、かなり根気のいる作業でした。何度も何度も石臼をまわして、何度も何度もふるいにかけてまたひいて。子どもたちの活躍もあって、ようやくそば粉のできあがりです。

 次は、十割蕎麦打ち。七ッ山加工グループ甲斐真由美さんが世話人です。蕎麦粉は挽きたてが美味しいと、甲斐光さんがやま学校生のために事前に挽いた新鮮なものです。そば粉にぬるま湯を入れながらこねていきます。水加減がなかなか難しく、またこね方も力がいる作業でした。程よい固さになったら麺棒で伸ばしそば切り包丁で切っていきます。こねて、伸ばして、切って茹でて、それぞれの思いが詰まった蕎麦のできあがりです。石臼でひいた粉でも挑戦したら、コシは一番の蕎麦が出来上がりました。石臼のそば粉の『そばぎゃあ(そばがき)』は最高でした。小さい頃の記憶と違った味でした。引き立ての美味しさでしょうか!

 夕食は、みんなで忘年会です。メニューは、かけ蕎麦、水炊き、人参と水菜のあっさりサラダ、蕎麦だんごの味噌焼きなどなど。タレは、立山キミ子さんが仕込んでくれました。いりこだしに鶏肉、ゴボウとしいたけが入ったもので、大変好評でした。受講生の差し入れもあり、世話人の皆さんも参加して盛大な忘年会となりました。

 2日目は、水炊き汁のおじやと漬け物の朝食のあと、カズラ細工体験です。「なかしぎ」の縁側で、世話人・甲斐耕平さんの指導でしたが、時期の良い頃に採って干していたものを水でもどしたカズラが材料で、耕平さんの軽トラックに満杯でした。始めに作り方を解り易く書いたプリントで説明がありました。長いカズラの細い根や幹などを剪定ばさみできれいに切り、それを約40cm程の長さ13本にし、それで土台を編んでいきます。ここが1番重要で、はじめは皆さん戸惑って「先生、先生」と聞いていました。土台ができると、あとは会話もないくらいの集中ぶりで、ナベシキからカゴ、さらに取っ手をつけるなどそれぞれ個性があって皆さん満足のいく作品ができていました。

平成19年11月24日(土)〜25日(日)実施  受講生10名


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