「諸塚でやま学校しよう!」
第71回 2007年2月
 まちむら応縁倶楽部のエコツアー 
 今月のやま学校受講生は、村内、宮崎県内と福岡、そしてなんと仙台!からの参加もありました。

 1日目は、まず田舎豆腐づくりです。宿泊場所でもある「へいだの里」を会場に七ッ山婦人加工グループから甲斐種子さんと橋本さんに講師で来ていただきました。

 前日から水につけておいた大豆をまずミキサーでつぶの感じがなくなるまでくだいて、一度おけの中に移し、おけにたまったところで、大釜のお湯の中にくだいた大豆を入れ、焦げ付かないように交代でかき回しました。そのうち沸騰してあふれそうになったところで、釜の縁から水を注いでしずめたら、今度はひしゃくで木綿の袋に注ぎ込み、袋をきつく絞って汁を絞り出すとそれが豆乳です。飲んでみると大豆の甘みがあります。絞りかすの「おから」は、なんだか懐かしい味がしました。

 豆乳に、「にがり」を入れてかき混ぜると次第に固まってきます。それを型枠に入れて重しを乗せて20分ほど置けば豆腐のできあがりです。できたての暖かい豆腐は、そのままで甘みもあり、とてもおいしかった。

 豆腐づくりが終わると、へいだの里の世話人でお隣の増田さんから、おやつにと「ぜんざい」を差し入れていただきました。みんなでいろりを囲んで食べました。自家製の小豆がしっかりしていて、おいしいと大変評判でした。

 一服して落ち着いた後は、夕食の準備です。メニューは、猪鍋と、おからと野菜を炒めたもの、増田さんのシイタケ南蛮でした。猪肉はなんと前日に猟師さんがしとめたものを、解体しているそばからもらったもので新鮮そのもの。料理する前から食べるのが楽しみでした。

 鍋がぐつぐつと煮えて料理がそろうと、神楽鑑賞に備えて早めの夕食交流会、新年会をはじめました。地元公民館の建設課長甲斐光徳さんも交流会に来て、おいしい料理と、焼酎が入ると話も弾み、あっという間に時間が経ち、恒例の自己紹介の時間が無くなってしまいました。神楽鑑賞に向かうために皆さんてきぱきと食事の後片付けをしてコートを着込みバスに乗り込みました。

 南川神楽の今年の当番地区の小払(おばらい)地区の入り口でバスを降り、歩いていくと太鼓の音が聞こえてきて期待が高まります。集会所に舞台になる神高屋(みこや)が架け出され、その周りにはすでに多くの観客が集まっていました。焚き火越しに舞が幻想的に映ります。やや時間が経つと、参加者の皆さんも交流会場として設けられた小屋に入って、地元の方などと焼酎を酌み交わしていました。

 そうこうしているとあっという間に帰る時間になり、後ろ髪を引かれつつ帰りのバスに乗り込みました。へいだの里に帰り着いてからも遅くまでいろりを囲んで話が弾んでいました。

 2日目は、へいだの里で朝ごはんを食べてから、水源の森づくりのための植樹をする家代公民館の上にある池の窪の山林に向かいました。

 池の窪周辺の山は、天空の森「池の窪グリーンパーク」のすべての水をまかない、さらに諸塚村の中心部の水源地にもなっていますし、「黒の谷」と呼ばれるこの山の谷の水は下流の日向市の水がめである耳川にも流れ込んでいます。今回植樹をするところは、もともと民有地でスギを植えていましたが、一部台風で倒れるなどで最近伐採されたところですが、山主さんの理解が得られ、水源の森として広葉樹を植えていただくことになっています。その一部が、やま学校の受講生の植林体験のステージとなります。

 植えるのは落葉広葉樹の代表格ケヤキの木を100本です。スギの枝などが残っている山肌を植林できるように掃除する「地拵え」という作業から始まります。講師は、やま学校ではすっかりおなじみの、森の案内人・甲斐耕平さんです。最初に効率よく地拵えする方法を教わってから、全員の連携で作業を行いました。初心者にはちょっと酷な内容だったかなと最初ちょっと思いましたが、どうしてどうして、みんな手際がよくそれほど時間もかからず地拵えができました。

 一服してから、横に並んでケヤキの苗を1本1本丁寧に植えていきました。地面が柔らかかったので鍬で掘るのは比較的楽でしたが、傾斜での慣れない作業で皆さんきついはずなのに、文句も言わずに一生懸命に植えていただきました。

 これから10年近くは下刈りなどの作業が必要ですし、長い長い年月が掛かりますが、将来は立派な水源の森となることを願います。

 早めに終わったので、秋政展望台に上って景色を眺めたりしてから、ハーブレストラン「まあ夢」でカレーライスの昼食となります。店長の古本さんから「おかわりもどうぞ」と言われ男性の方は(女性も?)皆さんおかわりしていました。食後のハーブティーを楽しんで、古本さんからハーブの説明もしてもらい、お店の前で記念撮影をしてから今年度最後になるやま学校を修了しました。

 4月のような穏やかな天候の中でのやま学校で、作業もスムーズに運びました。新年度のやま学校も天候に恵まれるように皆さんと一緒に祈りたいです。

平成19年2月3日(土)〜4日(日)実施  受講生12名

〜受講生のご感想〜
(古民家の)いろりがよかった!
牡丹鍋最高。猪に感謝!
久しぶりの諸塚でほっとしました。
植林をしましたが、木の伐採、集材作業も見てみたいです。

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