「諸塚でやま学校しよう!」
第70回 2006年11月
 まちむら応縁倶楽部のエコツアー 
 今月のやま学校日記は、スタッフ3人のリレーです。

 今年最後、70回目となるやま学校が行われました。前日から天候がぐずつき気味で、時々小雨が降り、予定していたそばの脱穀はできませんでした。代わりに七ッ山の甲斐真由美さん指導で竹の箸作りをしました。ナイフの使い方に慣れた人は6膳も7膳も作ったり、形に工夫したりそれぞれにこだわりの箸を作っていました。真由美さんはさすがで、火であぶって曲げたりしながらスプーンを作っていました。

 箸作りの後は、諸塚村産の新そば粉を使った、10割そば作りをしました。今回は、つなぎなしの10割そばと、希望者には卵をつなぎに入れたそばも打ってもらいました。やま学校ベテランのSさんは自ら講師役で他の参加者の指導にも回っていただきました。二人一組で打ったそばはすぐにゆでてから、夕食のおかず作りや、五右衛門風呂焚きに引き続き取りかかりました。

 おかずは、地元の立山さんに手伝っていただき、鶏の甘煮をつくりました。それと、立山さん手作りの煮しめを用意していただきました。 

 今回は特別に参加者のYさんが鯛を持ってきていただいて、シェフSさんによるやま学校番外編、「鯛の塩竃」作り講座になりました。まず卵白と塩を混ぜて泡立てます。泡だってメレンゲ状になったもので鯛を包んで、その上からアルミをかぶせ、炭火の中に入れて1時間ほど蒸し焼き状にします。できあがりを楽しみにしつつ他のメニューができたところで交流会をスタートしました。

 みんなで打ったそばは、少し固いけど味や香りは申し分なく大変おいしいものでした。食べながら会話も弾んで来たところで、鯛の塩竃を開く時間です。固まった周りの塩を叩いて割る役目は、11月初旬に結婚したばかりの参加者Oさん夫妻の共同作業ということで、そば打ちののし棒を使い割ってもらいました。お二人ともかなり恥ずかしそうでしたが半分無理やりに...。中の鯛の身は真っ白でジューシー、いかにもおいしそう。口に入れるとほんのり塩味がきいて、上品な味が口じゅうに広がりました。最初は、食べきれるかなーとか言っていましたが、みんなで鯛の周りに群がってあっという間に骨だけになりました。

 年に1回やれればいいなという、今までにないかなり贅沢な忘年会メニューになりました。(山本)

 2日目の朝は、やま学校定番の塩さばとごはん・味噌汁というメニューに手作りマヨネーズが加わりました。昨晩の鯛の塩竃つくりの時に取っておいた卵黄を有効に使おうという、これまたS料理長の素敵な計らいでした。泡たて器がなかったので気長にお箸で根気よく混ぜる事になりました。ひとりでするなら大変ですが、参加者のみなさんが交代で混ぜていました。今日の講師の甲斐耕平さんとスタッフ、みんなで朝食をとったら、早速かずら細工講座のスタートです。

 まずは、耕平さんが用意してくれたプリントを見ながら基本の編み方であるコースターの作り方を教わりました。芯にするかずらを井桁型に組み、網み糸とするかずらを巻きつけていきます。編み方はそこまで複雑ではありませんが、編み初めがなかなか難しくかずらが思い通りに動きません。「う〜ん、手があと二本欲しい!!」といった状態。足を使い、隣の人の手も借りて、なんとか4〜5周まきつけるとやっと軌道に乗ってきます。気がつけば、それぞれに黙々と作業に打ち込んでいました。大きさ・形どれも同じものが無い、個性的な作品が次々と出来上がります。途中からふちを上げるようにして編み込んで籠にしたり、取っ手をつけてみたりとそれぞれに工夫をこらしていました。たった2時間の作業でしたが、コースター・鍋敷き・かご・花瓶入れ・リースなどなど、世界にたった一つのかずら細工がずらりとならびました。

 今回は、お昼ごはんも自炊。あたたかくお腹にも優しい鳥雑炊をすすりました。最後に、棹にかけて乾してあったそばの前で記念撮影をしてお開きとなりました。

 今回のやま学校は天候に恵まれず、屋内での活動ばかりというなかなか珍しい回となりました。そのぶん、そば打ち・竹箸つくり・かずら細工と、とことん創作活動に熱中できたと思います。(田辺) 

 2日目だけの参加でしたが、朝着いたときには、皆さん、朝食の準備、部屋の片付けと、手際よく自然に役割分担されていました。(お話を伺えば、昨晩(今朝?)は、1時過ぎまでお話が弾んだとのこと。)たまにしかお手伝いできない私にとっては、皆さんの手際よさに、はいる隙間が見つからず、しばらくは、ウロウロ。そのうちに、今日の葛細工の指導者、甲斐耕平さんも到着し、何かお客さんのように朝食をごちそうになりました。今日駆けつけた私ども2人には、昨日のそばもご馳走になりましたが、耕平さん、開口一発「うまい!」また、残った?卵があったのをマヨネーズに仕上げて、「ちょっとしょっぱくなった。」とのことでしたが、いやいやどうして、私の口には合いました。

 その後片付けをして、本日の体験、「葛細工」に挑戦しました。あらかじめ、講師の甲斐耕平さんが山から取ってきた葛(山でも良く採取できるポイントがあるようです。)を使って、基本のコースター作りから始めました。スタートの基本をしっかりしていれば、(スタートの基本、3,3,3,4とは?)いろんな応用がきき、皆さんいろいろなオリジナルも出来上がり、出来映えもすばらしいものでした。私のは、コースターがいつの間にか鍋敷きになっていましたが。皆さん作業に没頭し、昔の人は夜なべ仕事でこんな作業をしていたのかなーなどと、しばらく静かな時間が流れました。そうこうしていると、もうすぐお昼です。いやいや時間も忘れていました。切りのいいところで、昼食の準備に取りかかりました。昨日のソバのつゆで、雑炊を作りました。これがまた絶品、鍋の底まで、こさいで平らげました。

 予定の時間をオーバーしてしまいましたが、片付け、記念撮影をして現地解散となりましたが、参加された方々の通信網ができあがっていることに、あらためてびっくりと感謝の気持ちとなりました。(松村)

平成18年11月25日(土)〜26日(日)実施  受講生10名

〜受講生のご感想〜
今回は妻を諸塚村に連れてくること、「結婚しました」の報告をすることが主目的でしたが、妻も楽しんでくれたと思います。
かずら工芸楽しかったです。作り物が毎回あると楽しいと思います。
やりたかったかずら細工ができて良かった。うまくできなかったので再チャレンジしたいです。
おにしめがとってもおいしかった。
(Y料理長)料理は満足いただけたか心配です。
〜皆さん大満足だったようですよ(スタッフYより)

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