「諸塚でやま学校しよう!」
第65回 2006年5月
 まちむら応縁倶楽部のエコツアー 
 平成18年5月生の第65回実習科目は、お茶摘みとお茶に縁の深いお寺の座禅講座でした。

 雨が心配な曇り空の下でしたが、県内、大分、福岡方面から15名の受講生が参加しました。しいたけの館21に全員集合した後はやましぎの杜に移動し、世話人の甲斐光さんや立山キミ子さんに教えてもらいながら、最初はお茶摘みをしました。

 4月の遅霜で若干生育が遅れて葉が小さめでしたが、柔らかな芽を皆さん丁寧に摘んで、”てご”の中に入れていました。「いくら摘んでもてごが一杯にならんね〜。」と言いながら、1時間以上摘んでようやく半分ほどになり、茶摘みの大変さを皆さん感じているようでした。 

 次は摘んだお茶を、したしぎの大釜で煎る作業でした。薪で200度以上に熱した釜に生葉を入れ、焦げないようにかき回し乾燥させていきます。ぱちぱちという音と共に芳ばしい香りが立ちこめます。軍手をとおして伝わる熱と、腰の痛さに耐えながら交代での作業ですが、疲れてきてどんどん交代の間隔が短くなってきます。昔は夜中の1時2時までやっていたということで、皆さん感心することしきりでした。

 次に釜で煎った葉を、竹で編んだむしろの上で揉みます。揉んで丸まったものをほぐし、こんどは炭火であぶります。ある程度乾燥したら、また釜に移し、かき混ぜながら乾燥させます。いっぺんには乾燥させず、釜に入れたり出したりを数回繰り返し徐々に仕上げます。仕上げを2日目にすることにして、1日目の釜炒りの作業を終えました。

 夕食は、竹の子と鶏肉、薄揚げの甘煮と、ウドやミョウガ、料理長Sさんが近くから採ってきた山菜の天ぷらでした。甘煮も、山菜もとても美味しくいただけました。食事の後は、星空の観察をする予定でしたが、あいにく雨が降っており、それがかなわず残念でした。食事の片付けをした後も有志の方々で交流会は遅くまで続きました。
 2日目は朝食をとった後、釜炒り茶の仕上げ作業を1回行いました。少し葉が白っぽくなり、もうちょっとで仕上がるなというところまで行きましたが、次の体験の時間が迫っていましたので、後の作業を企画課の松村さんにお願いして、やましぎの杜を後にしました。

 お寺に行く途中で(財)ウッドピア諸塚が運営する釜茶工場に立ち寄りました。日本で初めて完全に機械化された釜茶工場で、皆さん大変興味深そうに見学していました。徹夜の作業でお疲れのウッドピアの松村事務局長と、甲斐勝さんには、アポなしで見学の上に、出てきたばかりのお茶まで飲ませていただきました。ありがとうございました。

 釜茶工場見学の後は、家代の曹洞宗玉峰山金鶏寺に行き、岩切政道住職から、坐禅講座と法話をしていただきました。金鶏寺での坐禅講座受講は3回目の方もいましたが、一番難しい足を組むときは大変そうでした。昨年、4歳で座禅体験しているH君も今回で2回目。小3のIちゃん、小1のM君は初体験でしたが、約15分の入門編を見事に全うしました。

 大人の方も、本来の座禅の半分以下の時間でしたが、「こりゃきつい」の声もありました。座禅の後はお寺の歴史の話などを聞いた後、般若心経を全員で唱え、最後にお堂の中を見学させていただきました。

 
 昼食は、池の窪グリーンパークのハーブレストラン「まあ夢」です。テラスにテーブルを用意していただいており、ハーブカレーをいただきました。「お代わりしていいですよ」ということで、男性陣は殆どが手を挙げていました。ハーブティーもいただいた後は、玄関で記念撮影をして最初の集合場所・しいたけの館21へ戻りました。

 松村さんが皆さんがやましぎの杜でつくったお茶の葉を仕上げて持って来ていたので、それを各自受け取り、出来たてのお茶の試飲をしました。用意した葉が、一番最後に釜の底に残ったところだったので、焦げの味もしましたが、風味が立っていました。見かけ的には私が見た中では今回のお茶の出来が一番いいように思えたのですが、参加者の皆さんお味はいかがだったでしょうか?次回のやま学校でご報告待ってます。

 


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諸塚村企画課 しいたけの館21
TEL 0982-65-0178