「諸塚でやま学校しよう!」
第58回 2005年6月
 まちむら応縁倶楽部のエコツアー 
 平成17年6月生の第58回実習科目は、田植え梅干講座、温泉でした。

 1日目は、古代米の田植えと梅ちぎりです。田植えは、しいたけの館21の対岸、エコパーク内の田んぼで行いました。古代米の田んぼ作りグループ、「田んぼつくり隊」の皆さんが赤米と黒米の苗作り、代掻きを事前にしていただいたので、鍬やトンボで植えやすいようにならして、苗を植えました。

 塚原公民館の甲斐善幸さんに作業手順を教わり、一定間隔で印の付いたヒモを田んぼの中に張り、横一直線になってゆっくり植えていきました。初めてたんぼに入る方もおり、裸足に泥の感触を楽しみながらの作業でした。かがみ込んでの作業は慣れない人には姿勢的にきつく、「昔の人は偉かったよね〜」という会話も聞こえました。古代米の苗だけでは足りなかったので、普通の米の苗を補充して田んぼ一枚を植えきりました。約2時間の作業でした。すぐそばの田の神様に御神酒をかけて豊作を祈願し、その場を後にしました。

 田植え終了後、塚原地区に移動して梅ちぎりをしました。今年は梅は裏年で、どこもなりが少ないと言うことですが、ちぎった梅は、桃かと見間違いそうな大きな実がたくさんなっていて、誰も見たことがない大きな梅に、皆さん歓声を上げながら夢中で梅ちぎりをしていました。昔は時々生でかじっていたと言うことを世話人の日吉辰夫さんが言うと、皆さん驚いたようで、おそるおそる塩を付けるなどしてかじってみて、初めての「生梅」の味わいを楽しんでいました。

 もう一か所、別の梅の木があったので、早めに切り上げ、宿泊するの「へいだの里」に向かいました。荷物を降ろし、前回の受講生が作った「やましぎの杜」の新茶で少し休憩を取りました。参加者のSさんが美味しく入れてくれたお茶を堪能しました。

 一服してから、「へいだの里」の下の松永公太郎さんの梅ちぎりをしました。そこの梅は少し黄色みを帯び、桃のような良い香りを辺り一面に漂わせていました。味も桃ではないかとかじっている人もいましたが、やっぱり梅だったようです。

 ちぎった梅はへいだの里に持ち帰って、へいだの里のお隣の増田富子さんの指導で、へたを取り、あく抜きのために水につけておきました。2日目の朝につけ込みます。

 夕食のメニューは、「しいたけのえびしんじょ揚げ」と、「しいたけと豆腐の炒め物」(諸塚村のHPにレシピがあります)、それから辰夫さんの奥さんの日吉佐代子さん、増田さんにいただいた野菜でサラダを作りました。

 サラダ用のドレッシングが無かったのですが、参加者のFさんが手作りマヨネーズを披露してくれました。山椒の葉なども入れて絶品のマヨネーズでした。どの料理もわりと今まで作ったことがないようなものでしたが、どれもホントに美味しくできていました(最終的な味付けに関しては増田さんの役割が大きかったようですが・・・)。

 また、今回は手の空いている方にナイフを使って竹の箸を作っていただき、食事では全員竹の箸を使いました。夕食の交流会には、塚原公民館長の山塚公明さんや前館長の甲斐耕平さんが参加して座を盛り上げていただきました。

 8時前に「蛍鑑賞」にしいたけの館21対岸のビオトープに行きました。去年の台風の大水で蛍の幼虫も多くが流されたようで、今年はどこもあまり見ることができないということですが、台風の影響の少ないビオトープの蛍は増えています。そんなに派手ではありませんが、蛍の舞を鑑ることができました。もしかしたら、いないかもしれないと危惧していただけに、数は少なかったですが余計に胸にしみる蛍の光でした。

 2日目は皆さん6時半の早朝に起床して、朝食をつくり、テラスの方で景色を眺めながら食事をとりました。

 増田さん指導で梅の漬け込みをしました。まず、梅一升あたり1.5〜2sの塩をたらいに一緒に入れて揉みます。塩で揉むと徐々に梅の水分が出て塩が湿ってきます。しっかり揉む方が、食べるとき種から実の離れがいいと言うことでした。梅はそれぞれ持参していただいた瓶などに詰めました。生のまま持ち帰って梅ジュースにするなどそれぞれ皆さん用途を考えておられるようでした。梅酒も少し漬けましたので、来年のツアーの時樽開きが楽しみです。

 梅を仕込んだあとは、へいだの里の近くにある、諸塚でももっとも大きな棚田の一つになるひょうたん田(棚田)を散策しました。田植えが終わった棚田を、増田さんの話を聞きながらのんびりと散策しました。江戸時代に地域を治めていましたが不幸にも皮膚病で亡くなった女傑が、地域の神様として祀られている「下鶴のおば女」のお墓にも皆でお参りしました。

 棚田散策の後は、村の民俗資料館を見学しました。昔の農機具や山師の道具など珍しい品々をみることができました。

 民俗資料館をあとにして諸塚温泉「曙」で今回のやま学校の疲れを癒し、温泉自慢の食事をとって、今回の「やま学校」を修了しました。

平成17年6月11日(土)〜6月12日(日) 実施 受講生8名


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諸塚村企画課 しいたけの館21
TEL 0982-65-0178