「諸塚でやま学校しよう!」
第53回 2004年10月
 まちむら応縁倶楽部のエコツアー 
 平成16年10月生の第53回実習科目は、秋祭りと地焼酎仕込み、本格炭焼き体験講座に7名の受講生でした。

1日目:祭りの参加の都合上、今回はいつもより早い午前10時集合で、まず立岩地区の諸塚神社秋期大祭にお邪魔しました。

 立岩に到着すると既に神楽の舞が始まっていました。諸塚神楽は、諸塚山を中心とする山岳信仰の名残を強く残していますが、特に神面の多さが特徴で、おそらく他に例のない200を越す神面があるそうです。

 そのうちの一つ「諸塚山」という面を地元の村崎松美さんに見せてもらいましたが、その名の由来である諸塚山の別名「大白山太子」と「天保4年」という彫りがあり、その神々しい相には感動しました。

 神楽奉納の後、諸塚神社まで、その神面がそろって神社に入る「舞入れ」がありました。中矢忠夫さんのホラ貝を先頭に、白装束と神面が並び、舞ながら1qほどの道を舞ながら移動する様は、とても勇壮なものです。受講者の方も盛んにカメラのシャッターを切っていました。

 神社に着くと、境内で地元の方も来賓もいっしょにみんなで「なおらい」としてお弁当を食べました。その途中から、祭りのメインである神楽と臼太鼓が始まります。最初は、双方が交替でするのかなと思っていたら、同時に2ヶ所で神楽と臼太鼓がはじまり、びっくりしました。見る方にしたらどちらも楽しめて良いのかもしれません。

 臼太鼓の見せ場である「庭誉め」は、松崎清人さんが15分以上もの長い口上を見事に見せてくれました。神楽も佳境に入る3時前に、次の講座がありましたので、後ろ髪を引かれながらも立岩を後にしました。

 その後は、地焼酎仕込み講座をして、宿泊所である「へいだの里」で「団子汁」をつくって世話人の日吉辰夫さんと地元の公民館長・甲斐耕平さんも参加し、交流会がありました。

 耕平さんが、翌日の講座でつくる竹炭のサンプルを持ってきていて、それを焼酎のお湯割りに入れてみると味がとてもまろやかなになりました。今回のテーマをうまく生かして美味しく楽しく盛り上がりました。

2日目:この日は、竹炭づくりに挑戦です。朝食をとると、荷物をまとめて同じ塚原地区内にある窯の場所まで移動しました。村内で炭焼きをする方は数軒ありますが、殆どが11月に入ってから始めるということです。そんな中で無理を言って、那須明さんと甲斐耕平さんとで指導していただきました。

 9月に来た台風で、窯の屋根が飛ぶ等の被害を受けましたが、この日のために早めの復旧をしてなんとか間に合いました。ありがとうございました。

 1月程前から伐って、乾燥させておいた竹を、窯の高さに合わせてチェーンソーで切りそろえ、高温で爆発しないように「節」を斧の柄でたたいて割ったり、鉄の大きなクシで節に穴を開けて、釜に詰める準備をしました。準備した竹を立てた状態で真っ暗な窯の奥から詰めていきました。中で作業するヒトはきつい姿勢の上、空気も薄くなるような状況でかなり大変だったようです。

 2時間半程かけて窯の入口一杯まで竹を詰めました。窯詰めの後は練った土と、耐熱煉瓦を要所で使いながら入口をふさいでいきました。土の間に空気が入らないように、練った土を少しずつ手にして、投げつけるように土を盛っていって、最後には、火を入れる上の部分と空気調整の為の下の穴だけを残しました。その状態で、少し土を乾かし、その間に昼食をとりました。

 約1時間後に窯に戻り、火入れをしました。焚き付けの木が、少し湿り気味でなかなか火がつきませんでしたが、根気よくやるうちに何とか着火しました。
 受講生の皆さんは、そろそろ帰らなければならない時間になり、その後の経過観察は出来ませんでしたが、火入れから釜出しまでうまくいけば約1週間でできます。その後の作業はベテランのお二人に任せることにして窯の前で解散しました。

 村の文化祭には(11月21日)までには完成して、出品できるかもしれません。今後は「耕平炭(こうへいたん)」として、受講生の戸田さんプロデュースで、世に出る日が来るか?楽しみです。

平成16年10月23日(土)〜10月24日(日) 実施 受講生7名

神面行列見学のあと「なおらい」です
諸塚神社で臼太鼓踊り
竹炭焼きもがんばります!

 NEWSへ



諸塚村企画課 しいたけの館21
TEL 0982-65-0178