モザイク林相  

紅葉のモザイク林
 諸塚村は、平地が少ないゆえに昔から山林を活用して生活してきました。そのため、昔から人工林率が高いのですが、「伐ったら植える」、植える場合も単一の樹種を一斉に植えるのではなく、土壌や地形等を考慮し、その土地に応じた樹種を選択するなど、森の恵を持続可能にする工夫をして長い歴史を刻んできました。

 戦後の拡大造林期にも、全国的にスギ、ヒノキの一斉林が植えられる中で、針葉樹と広葉樹を7:3の割合で混植する施策をとりました。その結果、諸塚の森全体が、針葉樹とクヌギやナラなどの広葉樹とが混洧する、美しい独特の景観を生み出しています。新緑の時期や、紅葉の秋には、山々がモザイク模様一色に染まります。
 村の人々にとって住みやすいだけでなく、動植物にも優しく、林地崩壊を防ぎ、水源涵養にも役立ち、国土保全の優等生となっていて、林業立村の村づくりの成果、森と共生する村民の象徴と言えます。

新緑のモザイク林