祝!第1回山村力コンクール
審査委員会長賞受賞

 第1回 山村力コンクールで、諸塚村産直住宅プロジェクトが審査委員会長賞に選定されました。

【表彰制度の趣旨】

 山村地域は、その大半を占める森林の管理や林業生産活動を通じて、林産物等の安定的な供給、国土の保全、きれいな水や空気の提供、美しい自然景観の保全等安全で豊かな国民生活を支える重要な存在です。
 しかしながら、森林を支える山村では、過疎化・高齢化、林業採算性の悪化により活力が低下し、林業経営を通じた森林整備・保全が困難な状況になりつつあります。
 このような中で「山村での様々な体験、教育、労働、生活の場を求める都市住民のニーズの高まりに対応し、山村へ人や資金を導入しつつ定住者を確保し、森林の整備・保全を持続的に推進し得る山村の活力を再生していくこと」(つまり「山村力(やまぢから)」を高めていくこと)が重要となっています。
 このため、森林、山村地域に人の流れが定着するよう「都市と山村の交流・協働」、「地域資源を活用した就業機会の確保・創出」及び「定住の促進」に関する優れた取組事例を表彰し、山村力を高める取組を全国に広めていきたいと考えております。

【表彰の内容】

(活動内容)
 木材の新たな需要と付加価値の創出を産地で行い、川上の一次産業から川下の二次産業・三次産業へと展開するため、諸塚村と耳川森林組合は「諸塚村産直プロジェクト会議」を立ち上げた。
 輸送エネルギーへの配慮や地産地消の観点から、住宅供給の対象は九州エリアに限定した。都市住民を木材生産の現場に案内し、山村文化の理解、生産者との交流の場を設ける「木材産地ツアー」・棟上げや完成祝い・完成後の視察研修など、都市住民と山村住民とが交流を深める「顔の見える家づくり」を実践している。

(講  評)
事業規模から勘案して8年間で105棟の販売実績は評価に値し、着実な販売実績が林業産品の販路拡大をもたらしており、山村振興の一つのモデルとなっている。葉枯らし乾燥材の供給システムを確立し、市価よりも高い価格で産直住宅用木材を仕入れる仕組みを作っていることが村の林業活性化に貢献している。

審査委員会委員

(敬称略)

会長 立松和平 作家
委員 駒木貴彰 (独)森林総合研究所
林業システム研究室 室長
委員 白井信雄 (株)ブレック研究所
持続可能環境・社会研究センター長
委員 平田賢典 みずほ総合研究所且蜚C研究員
委員 中根 裕 潟cーリズム・マーケティング研究所
取締役 主席研究員

 表彰式は、「第4回オーライ!ニッポン全国大会」(3月14日開催)の中で行われます。